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トリプルデート2
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「ジェットコースターだけには乗りません。」
チケットを購入してすぐにそう言うと、花宮さんと今吉さんがとてつもなく不満そうな顔をしました。
「テツヤ、遊園地だぞ?そんなんジェットコースター乗ってなんぼだろ。」
「その通りやで。こないだのことなら反省しとるしな。」
──そのこないだのこととは、どれのことを言っているのですかね…
ジェットコースターに乗っていた時のテンションのことか、
それとも僕を置いて数時間ジェットコースターに乗り続けていたことか。
とにかく、誰に何を言われても僕は賛成する気はありませんでした。
………が。
「テツヤ、僕の言うことは?」
「……ぜったー…い…です……」
「そうだ。そして僕はそのジェットコースターに乗りたい。勿論全員でな。」
赤司君に脅迫されました。
こうして、僕以外の皆さんは嬉々として、僕はどんよりとしたオーラを出して、ジェットコースターに乗りました。
結果ですか?
聞きたいですか?
…僕の予想は的中しました。
「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「あーはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは笑笑笑笑」
先程今吉さんが言っていた反省とは一体なんだったのか、前回と同じように笑いまくる高尾君二号(花宮さん)と今吉さん。
「ほう、なかなかの出来だな。しかし僕なら先程の曲がりを………」
なにやらジェットコースターを批評する赤司君。
そして、
「……すー…」
安定の熟睡紫原君。
黄瀬君はというと、
「黒子っち!一緒に叫ばないっスか!?」
「僕は遠慮しておきます。どうぞお一人で叫んでください。」
「了解っス!FoooooooOooooooooo!!!」
本当にうるさい黄瀬君。
あれですよ、となりだから結構近いんですよ。距離。
だから、叫んでいる声の大きさがそのままダイレクトに耳に届いて、そのあまりの声の大きさに僕は思わず耳を塞ぎました。
すると、バーを掴んでいないのでカーブの度に揺れ、慌てて掴むと耳が千切れそうなほどの叫び声が。
──やっぱりこうなるんじゃないですか!
結局、お世辞にも楽しいとは思えないジェットコースターでした。
「やっぱり二度とジェットコースターには乗りません……赤司君の命令でも無理なものは無理です………」
ジェットコースターから降り、トイレに寄ってからそう告げると、花宮さんと今吉さんはまたもや不満そうな顔をしましたが、僕が静かに拳を持ち上げると即座に了承してくれました。
「黒子クン、その顔は放送禁止やで。」
「テツヤ、落ち着け、な?」
その後は僕のために少し休憩を取り、お化け屋敷に向かいました。
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