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雨
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『連日雨が降り続いており、土砂災害に注意が必要です。』
無表情のテレビが告げる
季節は移り、成北高校は夏休みに入っていた
母「また雨。最近変な天気多いね」
父「嫌になるなあ、暑いし湿っぽいし」
時刻は午前7時
ひと足先に朝食を終えた俺は皿を洗うと、用意していた部活動の荷物を持った
陸「行ってきます」
母「こんな日でも部活、大変ね。気をつけてね、傘盗られないようにね」
陸「うん」
父「用水路には近づくなよ、危ないから」
陸「わかってるよ、子供じゃないんだから」
食卓で仲良く食パンをかじる両親へ雑に手を振り、リビングを後にする
玄関のドアノブに手をかけぐっと押し出すと、開いた戸から雨音が流れ込んだ
続いて濡れた土と、アスファルトのにおいを含んだ生ぬるい空気が肌を包む
陸「(…)」
じめじめと心地の悪い気候に内心中指を立て、傘をさして学校へ向かった
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