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僕はシロになりたかった。
キラキラ輝く金色の髪、
明るく人懐っこい笑顔、
優しく包み込んでくれる大きな手、
時折見せる真っ直ぐな瞳、
そして、人々の視線を奪う彼の声。
僕には無いもので溢れかえっている彼の事が好きだった。
─シロ
君にまだ話していない事があるんだ。
だから……
「……痛っ」
普段走ったりしない足で無理矢理速度を上げたせいか足が絡まり転んでしまった。
膝が擦りむき血がズボンに滲んできた。
手のひらもジンジンする。
ジワジワと痛む足を動かし、また走り出す。
今、そんな事を気にしている場合じゃ無いんだ。
だって、さっき……
シロ、シロ、しろ………シロが。
「……っ」
僕はただ、君に会いたくて仕方がない。
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