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ナイトメアの誘惑とセベク神の憂鬱 ※性的描写あり
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ここは…どこだ…??
真っ白な空間、何もない、何も聞こえ……
ぴちゅ…くちゅ…ちゅる……
「ん……ん……」
液状を帯びたような音とかすかに吐息がかかった甘い声…
そして素っ裸の俺の下半身に感じる吹き出るマグマのような熱さはなんなんだっ!?!?
恐る恐る視線を下に向けると、ピンクの頭がまごうことなき俺の肉棒を咥えていた。
「ちょっ…かねちっ!?!?」
ちゅ…ぷちゅ…じゅる……
「んくっ……はぁぁ……」
瑞々しくも卑猥な音を立て、俺の肉棒を口から出しそれでも汚れのない真っ直ぐな瞳が俺を見上げた。
薄く小さな唇の端には光る雫がはしたなくも儚くエロい。
「きもち良くなかったですか…?」
「いや、きもちいいけど…なんでおまえがこんなこと…」
「早く欲しいだもん、りんたろーさんの…これ」
再び、兼近は俺の肉棒にしゃぶりついた。
正直、上手い…っていうかやりなれてる…おまえ、どこでこんなこと覚えてきたんだよ…
頭の中がグルグル、ゴチャゴチャ考えてるうちに煮えたぎるほどの熱で破裂しそう…俺は美味しそうに俺のモノを頬張る兼近の髪を強引につかみ、四つん這いにさせ、愛撫もなしにきつく閉ざされてるつぼみを強引に咲かせ、パンパンに堅くなったモノを挿入した。
「あーーっ……いっ…あっ、あっ、あっ……痛い…」
「痛いの…?でも欲しかったんだろ?」
「うん……うん……ん……欲し…かった…だ…から…やめ…ないでぇぇ……」
今まで聞いたことがない甲高い声で喘ぎ懇願してくる。
こいつ、こんなヤツだったか…?
いや、それよりも…
兼近の中は熱くて柔らかくてこっちからも愛液が溢れ出てくる…天性のエロさだった。
そしてメチャクチャきもちいい…
「あっ、あっ…りんたろーさん…もっと…」
兼近は自ら尻を突き出し、俺を求めてくる、細い腰が今にも折れそうだ。
兼近のモノに触れるとこちらもはちきれんばかりの主張、突きながらしごくととてつもなく甘い高い声がこぼれて、先端からはポタポタと蜜が垂れ流し放題。
「あん、ん、ん、あ、すご……きもちいいよぉ……」
これが兼近の本来の姿なのか…?
初めてフェラったとき、昔の忌まわしき記憶を思い出して抵抗して泣いて懇願してきたぐらいだぞ…?
わからない、わからないけど頭とは裏腹に俺の肉棒は兼近の体の中を飲み込まんとするほどに貪りついた。
どこかにかじりついたのかもしれない、兼近の腿をつたってうっすらと赤い液体が愛液と混じって真っ白な地面を汚していく。
「あー…あっ、あっ、もっと…もっと…強く…!!」
兼近が手を伸ばし、俺の手の甲に思いっきり爪を立てた。
「いってーーーーっ!!!!!」
勢いよく起き上がると見事な朝勃ちが俺を嘲笑うかのように下から見上げていた。
生々しい痛みに思わず手の甲を確認してみたが、傷ひとつなし。
はぁぁ…もう何度目よ…
初めて兼近と肌を合わせた数日後、俺達は、歌舞伎町の雑居ビルの中にあるカマたくさんの店に行った。
兼近が事前に連絡をいれていたので店の奥にある個室のVIPルームを用意してもらえることができ、事の成り行きを誰にも知られずに報告することができた。
やはり“プロ”目線は違うというか、カマたくさんは俺らに出会ったころから、いずれこうなるのではないかと思ってたらしく心から喜んでくれた。
その日はとりあえず報告だけでも…と、思ってたので1時間足らずで俺らは店を後にし、各々自宅へ帰った。
家に着き、風呂にでも入って寝ようとしてたとき、カマたくさんからの着信。
≪りんちゃん、明日でも明後日でもいつでもいいから1人でまたお店に来てちょうだい≫
忘れ物でもしたか…と思い、一応、兼近に伝えた上で俺1人で2日後に再びカマたくさんの店を訪れた。
待っていたのは決して大袈裟ではない、生か死か…夢物語ではない、男同士のセックスのなんとやら。
一応、俺も自分なりに調べてはいたから多少の予備知識はあったものの、やはり当事者から聞く話は責任と覚悟を感じさせられる。
まるで医大の講義でも聴いてるかのような専門用語の羅列、言葉自体は聞いたことがあっても間違って認識してることもあった。
≪男同士のセックスはね、戦いみたいたものよ。恋人同士だからと言ってヤりたいからヤるんじゃ、間違いなくかねちは壊れるわよ。女みたいに扱うならいくらりんちゃんだって私は認めないわ≫
わかってる、わかってるよ、カマたくさん…だから俺は次に一夜を共にしたときも先には進めなかったんだ…俺だって怖いんだよ?
だけど、その怖さとは裏腹にやっぱり好きな人とはひとつになりたいって思うのも男なら当たり前のことじゃないか……
その日の夜からほぼ毎夜毎夜、淫乱な兼近の夢をみては朝勃ちする日々。
≪アナルに伸縮性はないの、わかるわよね?受け身にどれだけの負担がかかるか。あなた達はまだ未熟者同士、私達からしたら知識のない童貞野郎が無理矢理処女の子をレイプしてるのと同じよ≫
レイプ……
あの時、俺は泣いて抵抗する兼近を遮って無理矢理……
≪やめて…イヤ…離して…りんたろーさん、お願い…≫
変わんねぇよな…レイプと……くそっ。
傷つけてはいけない、泣かしちゃいけないって思ってるのに…ようやく本のゴールが見えてきてる一番大事なときに俺がそばにいてやらなきゃいけないのに毎晩こんな夢みた後にアイツの顔みたら楽屋でも押し倒してしまう……
そう思ったら怖くなった、だから逃げることにした、“極力避ける”という選択肢をとった。
でも、それも今日で終わり―――
「おはようございまーす」
「おいーっす」
「良かったー、兼近さん、ちゃんと来た」
「山岡さん、それどういう意味…」
「ゲームやっちゃって寝てないんじゃないかなって思って」
「我慢しましたぁー」
「えらいです」
そう言って、山岡ちゃんはパチンコ店のスタッフの人と控え室を出て行った。
久々にかねちと二人きりの空間。
「りんたろーさん、昨日はありがとうございました」
「俺もね、かねちの顔見たかったんだ、ごめんな、ずっと避けるみたいな感じで」
「やっぱ、避けられてたんだ、俺…」
「ゴメン…逃げてたんだ」
「なんで?」
「おまえが一番大事なときに邪魔しちゃいけないって思って」
「それだと俺がりんたろーさんのこと、追い回してるみたいじゃん」
「そうだよ、ただでさえ二人きりになれる時間全然なかったのに、邪魔しちゃいけない、触れない、そんな中で楽屋二人きりになったらさ…わかるでしょ?」
少しずつわかってきたのか、兼近の顔が髪の毛と同じようにピンクに染まっていく。
「だから、昨日、久々におまえの顔ちゃんと見れて、おまえに触れて嬉しかった」
「なんだよ、それ…別に触るぐらい邪魔なんかじゃねーよ…」
「触るぐらいで収まらなかったらどうすんの?楽屋鍵しめて、電気消したら誰もわかんないよ?」
「・・・・・・」
「アハハハッ!!!顔真っ赤っ!!!ガキかよーっ!!!」
「なんだよ、そういうこと言うほうがガキなんだよっ!!!ガキっ!!!」
「かねちがガキなのーっ!!」
いつものやりとり、どっちが屁したとか、どっちが先に長便するかとか、くだらねーことで笑い合えるいつもの風物詩。
今の件で顔真っ赤にするぐらいだよ、やはり夢の中の兼近は“夢魔”だったんだ、俺はそれに勝った……ってことにしておこう。
パチバン収録して、ホンマでっか2本録り終えたら二人で乾杯して、たくさん話をしよう…というか聞いてあげよう、そして一緒に風呂入って・・・
≪ヤりたいからヤるんじゃ、間違いなくかねちは壊れるわよ≫
違う、そんなんじゃない。
兼近の全てが欲しいし、俺の全てを受け取ってほしいだけだ。
エゴなのか…
エゴなのかもしれない…
「りんたろーさん、行きましょ、あれ、そういえばゴト師連れてこなかったんですか?」
「ん?ここにいる」
俺はシャツのポケットを指さした。
「マジで言ってます?」
「違うよ、心の中にね」
「ヤバいこと言ってるーーーっ!!」
ヒャッヒャッとテンション高いときの兼近の笑い声が通路に響く。
ゴメン、兼近、ちょっとだけ触らして。
「かねち」
「はい?」
角を曲がってしまうとすぐにホールに出る扉があるから、俺は前を歩く兼近の腕を曲がる寸前にグッとつかみ、振り返った兼近の唇に軽くくちづけをした。
昨夜はあの“夢魔”は現れなかった。
もうきっと姿を現すことはないだろう、もし次にまた会うことがあったとしてもそのときはたとえ“夢魔”の兼近でも優しく愛しく抱いてやるよ―――
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