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第一章
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そんな、まさか───・・
あの写真とメッセージが入った封筒や贈り物の数々はどう説明するんだ?
幽霊にそんな事が出来るとは思えない。
けれど迅鵺は、この男が醸し出す雰囲気や迅鵺を見詰めるゾクリとするような、全身舐め回されてるような感覚の視線には覚えがあった。
意思とは裏腹に、身体は動かないが頭の中はパニックに陥ってしまう。
それなのに、この男に与えられる快楽に徐々に身体が応えていく──・・
「────ふっ、うっ・・」
耳元で呟いた唇を、そのまま耳に押し付けて息を吹き掛けると、耳の輪郭に沿って舌先が這う。
知らない男なんかに、こんな事をされて気持ち悪い筈なのに、耳から脳へ、首筋を通り下腹部へと体内を流れるような熱いうねりが込み上げてくる感覚に、耐えきれず喘ぎ声とも言える吐息が溢れた。
そんな迅鵺の様子を見て、うっとりと嬉しそうに笑顔になると、迅鵺の唇を啄むようにキスをした。
─────ふざけるなっ!
次の瞬間、迅鵺は男の唇に噛み付いた。
けれど、男は痛みを感じてるのか感じてないのか分からないくらいの無表情で、ポタポタと自分の唇から滴り落ちる血を手の甲で拭うと、その手を迅鵺の首へと押し当てた。
「あ“────く、くるっし──・・」
男は冷たい表情で迅鵺を見下し、少しずつ首を締め付ける力を強めながら言葉を落とした。
「駄目じゃないか、こんなに君を愛してるというのに噛み付くなんて・・お仕置きしなきゃね・・」
「─────ひっ!」
男は首から手を離すと咳き込む迅鵺に容赦なく、左右の膝裏を両手で持ち、そのまま押し上げる。
迅鵺は、尻半分まで脱がされてるボクサーパンツから丸見えになった霰もないその格好に羞恥を隠せない。
みるみる顔に熱を集めて、赤みを増してく様子を愉しむかのように、男は迅鵺を見詰めながら舌先で触れるか触れないか──・・
露になったピンク色の小さなソレに微かに触れさせ弄ぶ舌先を、わざと見せ付けるように動かす。
「はぁっ・・あっ、ふぅっ・・」
そんな所を他人に見られた事もなければ、触れられた事なんてない迅鵺にとって、未知の快楽だった。
しっかりと触れない舌先が擽ったくて、でもそれも徐々に気持ち良くなっていく。
迅鵺は、無意識に腰を揺らし始めた。確かな快楽を身体が求めているのだ。
「ふふっ・・気持ちいいんだね?もっと欲しくなったんだろう?」
男がクスクスと笑い混じりに言った事で、自分の状況を冷静に理解した迅鵺は、少しでも気持ち良いと思ってしまった自分を恥じ、否定して抗って見せる。
「はっ!──そんな訳・・ねぇだろっ・・」
まともに動けもしない癖に、挑発するような事を言って退ける。
そんな迅鵺を目を細めて見詰める男は、酷く興奮したようだった。
自分の下唇をなぞるように舐めて、頬に流れ落ちてきた汗はそのままに、熱の隠った吐息を吐き出す。
「いいよ・・凄くいい・・見てて?今に自分からおねだりさせてあげるから。」
今度は貪るように迅鵺のピンク色の小さなソレに唇や舌を使って激しく、でも丁寧に舐めて、捏ねて、吸い付いた。
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