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第二章
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「───────はあっ!!」
迅鵺は、寝室のベッドの上で飛び上がるようにして上体を起こした。
「はあっはあっ・・」
酷く汗をかいていて、全身で呼吸をしているかのように荒い息で吐いたり吸ったりしている。
カーテンの隙間からは陽の光が射し込んでいる。あのまま暫く眠いっていたのだろう。
迅鵺は、寝室内をそのままの体勢でぐるりと見回して、カラカラになった声でボソッと呟いた。
「──────夢・・か?」
けれど、そう言ったのも虚しく夢ではなかったのだと嫌でも思い知らされる。
迅鵺の腹部から胸にかけて、白いドロリとした液体が勢い付いたように付着していて、着ていた筈のスウェットとTシャツ、ボクサーパンツは雑にベッドや床に散らかされていた。
「─────嘘・・だろっ──・・嘘だあっ!!」
迅鵺は、脳に纏わり付くようにしっかりと記憶されている、あの男の事を拒絶するように両手で頭を抱えた。
嘘だ、俺があんな事を言うなんて・・信じられないっ!
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