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第三章
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『───迅鵺、すまない・・頭冷やしてくるわ。お前は休んでろ。』
あの日、響弥の目の前でイカされた迅鵺は自分を支えるモノが無くなったからか力無くベッドに腰から崩れるように座った。
あの男の姿は何処にも見当たらなくなっていて、迅鵺は何も言葉にする事が出来なかった。
思わず迅鵺に欲情してしまった響弥も自分自身にショックを隠せないでいた。
響弥自身、目にしたモノの真実を知らなければいけないと思いつつも、あの場では頭を冷し冷静になる事が先決だと判断した響弥は、迅鵺を部屋に置いて外出し、その日は帰って来る事はなかった。
翌日、二人は店で顔を合わせて閉店後に迅鵺は全てを響弥に打ち明けた。
あの日からなんとなく気まずい雰囲気はあるものの、お互いにあの日の事には触れず、まずはストーカーの事をはっきりさせようと動いた。
きっと迅鵺も響弥も、あの日の出来事を無かった事にしたく、そして幽霊という非現実的な存在そのモノを否定したかったのだろう。
迅鵺は携帯会社の潜入、響弥は情報収集をして怱忙(そうぼう)と抗っていた。
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