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第四章
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────あの日、迅鵺を部屋に置いて頭を冷やす為に部屋を出たというのに、いつまでも治まらない身体の昂りを持て余していた。
『────ハアッ、ハアッ』
ついに我慢出来なくなった響弥は、近くの公園にある公衆トイレで熱く脈打つ自分の硬くなった肉棒をズボンから取り出し、しっかりと握って上下に動かす。
無我夢中だった。
頭の中では、厭らしく乱れた迅鵺の姿が鮮明にこびりついていて、どんなに色っぽい女を抱いた時よりも興奮していたのだ。
『ふうっ、ふうっ、ううっっ───・・』
肉棒の先から勢い良く飛び出した白い液体を手のひらで押さえるように握り、全て出し切ったのを感じてから手を開く。
手のひらを見詰める響弥は、激しく後悔した。
“可愛がってきた後輩で、自慰をしてしまうなんて”
それからというもの響弥の怒りの矛先は、迅鵺が言う”あの男“に向いたのだ。そいつさえ居なければ、俺はこんな特別な感情を持たずに済んだのに・・全てはそいつが悪いのだと。
だから迅鵺よりも悠叶を警戒し、同時にどんどん悠叶に懐いていくのに嫉妬にも似た感情があったのかもしれない。
けれど、その悠叶が今はっきりと迅鵺への気持ちを認めていると言った。
「────とにかく、俺から迅鵺さんを捕らないで下さい。もし、今の細やかな迅鵺さんとの関係まで奪うつもりなら許しませんから・・」
そう言って店内を出ていった悠叶の背中を見ながら響弥は決心した。
“迅鵺は俺が守る”と。
響弥はこの時、迅鵺への気持ちをようやく認めたのだった。
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