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第五章
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「────急にすいません。悠叶さん、今日の営業の後、時間ありますか?」
突拍子もない迅鵺の行動のせいで、ただでさえ動揺している悠叶に突然の迅鵺からの誘い。悠叶は目を丸くして驚いている。
悠叶は、良い話しではないような気がしたけれど、それでも迅鵺に誘われるという事は、悠叶にとってそれだけでも特別な事だった。
「も、勿論です。迅鵺さんに誘われて断る理由なんて、俺にはないです。」
迅鵺は悩んだ結果はっきりさせようと腹を括ったのだ。
あの男と関係があるのか、悠叶の本当の目的はなんなのか──・・
このまま、ズルズルと当たり障りない日常を送っていても、なんの意味もない。
ただ、響弥も悠叶も迅鵺も全員がモヤモヤとした気持ちで、結局は問題を先延ばしにしているだけ。
勿論、迅鵺も真実を知るのは怖いし自分がどうにかなってしまうかもしれないと思うと、手に汗を握る思いだ。
けれど、これ以上響弥に心配させたくなかったし、悠叶を疑い続ける事も、いつまでも怯えている情けない自分も、もう嫌だったのだ。
今まで迅鵺は真実から目を背け、ずっと逃げて来たけれど、迅鵺はどんな形になったとしても今日で全てをはっきりさるつもりだ。
こうして、自分の中でケリをつけていつもの迅鵺へと切り替えた。
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