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第六章
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────迅鵺がベッドへ入ったのを確認した響弥は、ゆっくり休むようにと念押しして帰って行った。
随分と心配を掛けてしまったと迅鵺は反省する。何も考えず能天気に悠叶に会いに行くんじゃ、響弥に示しが付かない。
響弥の言う通り自分を殺そうとした訳だから、また襲われる事だって十分にあり得る。
それでも悠叶の話を聞きたいのか、自分はどうするべきなのか、真剣に考える必要がある。
ベッドの上で横になり瞼を綴じると、浮かんでくるのは、やはりあの気の弱そうな迅鵺を慕う笑顔。
でも、瞼を上げた時に浮かんだのは、お店の裏で自分の首を絞める悠叶の姿だった。
その姿からは、あの男の面影が垣間見えるようで重なって見えてしまう。
この日は、いくら考えても同じことばかりぐるぐると浮かんでは考えての繰り返しで、心身共に疲弊していた迅鵺は、いつの間にか眠りに就いていた。
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