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第七章
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『────迅鵺さんっ・・ごめんなさいっ、ごめんなさいっ・・』
『なんだぁ?なんで泣いてるんすか、悠叶さん・・』
ああ、またこの夢か・・・何回も見てるってのに、いつも同じ事するんだよなあ・・俺。
『悠叶さん、めっちゃ汚いっすよ!』
ほらな、いつもここで悠叶さんの顔拭いてやるんだよ。
『好きになって、ごめんなさいっ・・俺は、あなたを傷付けた・・取り返しのつかない事をしてしまった・・・』
悠叶さん、そんなに謝るんなら、なんで俺のこと殺そうとしたんですか・・・
会いに行ったら、また俺を殺そうとしますか?
『もう会うことはないから、安心して下さいっ・・これで、最後───・・』
キスは今までに散々してきたけど、こんな悲しいキス、初めてっすよ・・
何か俺に言いたい事でもあるんすか?
これで最後って、どういう意味っすか?
教えて下さいよ・・悠叶さん・・
─────あれ?いつもは、もう終わる筈なんだけど・・
『迅鵺さん──・・本当に、あなたの事が好きでした・・さよなら・・・』
涙でぐしゃぐしゃの顔で、今にも消えて無くなりそうな無理やり作った悠叶の笑顔。
『えっ?さよならって───ちょっ、悠叶さんっ!?』
悠叶の姿が徐々に薄くなっていって、本当に消えて無くなってしまった。
まるで、真っ暗闇に囚われ吸い込まれていくようだった。
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