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マヌルネコ
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レグルシュに提案された三日間の居候。
まともな食生活をしていなかった千歳の身体は、不健康なほどに痩せていたが、レグルシュのつくる美味しい食事のおかげで、すぐに元の体重に戻った。
しっかり休んで、翌日には新たな職探しを始めたのだが、思うようにいっていない。
ウェブでの書類選考の時点で、送った翌日にお祈りメールを食らってしまった。
きっと職歴にも資格にも志望動機にも、目を通されていないのだろう。
再就職の道のりは前途多難だ。
「ちー。何のテレビ見てるの?」
レグルシュの許可を得て、リビングの一角を借りている千歳は、タブレットを見つめながら溜息をついた。
崩した足に、ユキが小さな手を置いて、不思議そうに画面を見つめている。
「テレビじゃなくて、お仕事を探してるんだよ」
答えると、ユキはぱっと千歳から離れた。
「ちーのお仕事、ジャマしてごめんなさい。ユキ、あっちに行ってたほうがいいかなぁ?」
──お仕事……は、まだ決まってないんだけどね。
幼いユキに説明しても、難しくて分からないだろう。
レグルシュは在宅で仕事をしているようなので、ユキは居場所がなくて困っているように見える。
「ううん。邪魔じゃないよ。僕のほうこそ、ユキくんの遊ぶ場所にずっといてごめんね」
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