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現在、高校2年生となった叶弥はホームルームが終わるとすぐに帰り支度を始めた。
「きょーやぁ、今日帰り遊ぼうぜー」
「あー……ごめん。僕はもう帰るよ」
「施設出てから付き合い悪くねえ?」
声をかけて来たのは叶弥と同じ施設で育った幼馴染みで友人の陽楽(あきら)だった。
オレンジブラウンの髪色にマッシュウルフの少しチャラチャラとした風貌だが、中身は真面目な青年だ。
叶弥とは施設でずっと一緒に居たせいか、1番仲がいい。
「うーん、ごめん。早く帰りたいんだ」
「何かそればっか!俺とも遊べよぉー」
「あはは、また今度ね」
軽くあしらうと叶弥はそそくさと教室を出ていく。
早く帰りたい、それしか今の叶弥にはない。
学校を出るとすぐに駆け出して、帰路を急ぐ。
その後ろをこっそりとつける影があった。
学校から今住んでいる蒼の屋敷までは徒歩で15分程かかる。
なので叶弥は間に合うようならバスで近くまで行くことにしている。
その方が5分は短縮できるからだ。
タイミングよくバスが来たので叶弥は急いで乗り込んだ。
早く蒼に会いたくて仕方がない。
バスが着くのが遅く感じてしまってずっとそわそわしていた。
目的地のバス停に着くとそこから歩いてすぐの森に入っていく。
屋敷までは舗装された一本道なので堪らず走り出した。
叶弥がこうして走るので蒼がわざわざ舗装させたのだが。
大きな門が見えてくるとニコニコとして叶弥は嬉しくなった。
屋敷に着くと勢いよくドアを開けた。
「ただいまー!」
「お帰りなさいませ、叶弥様」
「叶弥様、今日もお早いですねぇ!」
ふわっと微笑んだ氷と、にっこりと笑う炎に出迎えられ、叶弥はニコニコとしていた。
そして、きょろきょろと周りを見渡して、何かを探す。
「ねえ、蒼は?」
「ここだ」
「わっ!」
後ろからふわっと抱き締められ、嬉しそうに叶弥が見上げると蒼が居た。
それが何よりも嬉しくて、先程よりも叶弥の笑顔が増した。
「ただいま、蒼」
「おかえり。早かったな」
「うん!急いで帰ってきたんだ」
すりすりと自分を抱き締めている蒼の腕に頬擦りをして答えた。
その姿は飼い主に会えて嬉しくて仕方がない子犬そのものだった。
蒼はそんな叶弥が愛おしいのか、叶弥の頭にそっとキスをする。
「俺は嬉しいが……人間関係などは大丈夫なのか?人間はその辺りが色々と面倒だろう」
「皆とは仲良くやってるから大丈夫。それに皆から無視されてもいいから僕は早く蒼に会いたいんだよ」
「そうか。それならいいが」
叶弥の頭を撫でながら蒼は苦笑した。
それを炎と氷は微笑ましく見ていた。
「……氷、そろそろ扉を閉めていい」
「かしこまりました」
蒼はちらりと扉の外を見て、ふっと笑う。
視線の先には驚きと怒りを露にした陽楽の姿があった。
叶弥は気付いていないようで、ドアを閉め忘れていたことを謝っている。
「俺としてもお前に変な虫が寄り付かない方が安心だな」
「ふぇ?僕は蒼だけだよ?」
何か分かっていない叶弥はきょとんとしていて、それを察しているのは他に炎と氷だけだ。
それを2人はクスクスと笑い、そして外に居る陽楽を見てからバタンとドアを閉めた。
その光景を見ていた陽楽は怒りでどうにかなりそうだった。
感情がぐちゃぐちゃになり、何も考えられない。
温厚で今まであまり怒りなんて無縁だった陽楽は、この感情のやり場が分からず、悔しそうにその場を離れていった。
「蒼、今日はもうずっと一緒に居られる?」
「ああ、もちろんだ」
そんなことなど知らない叶弥は無邪気に蒼の腕の中でそんなことを問い掛ける。
初めて出会った1年前。
あの日から蒼に恋した叶弥は、すぐに蒼の恋人になった。
吸血鬼と人間などという種族の違いなども気に留めず、性別も気に留めずに。
あの日からずっと叶弥は、蒼からの愛を甘受し続けている。
「では、私どもは仕事に戻りますのでごゆっくり」
「氷、買い物行かないと」
「そうですね。行きましょうか。何かご入り用の物はございますか?」
「俺は特にない」
「僕も大丈夫」
「かしこまりました」
蒼と叶弥の答えを聞いてから炎と氷は仕度をして買い物へと出掛けていった。
広い屋敷に2人きりとなる。
「……叶弥、補充をさせろ」
低く、そう叶弥に囁く。
叶弥はびくりと身体を震わせて、小さく頷いた。
蒼はすぐに叶弥を抱き抱えて階段を登る。
階段を登りきり、2階の最奥にある自分の部屋に迷わず足を進め、叶弥を少し乱暴にベッドに下ろした。
「動くなよ」
そのまま叶弥の首筋に歯を立てて吸い付く。
蒼が吸う度に叶弥の口からは甘い吐息が零れ、小さくびくびくと動く。
もぞもぞと足を動かし、じんじんと疼き始める下半身を早くどうにかしたくて、蒼の腕をぎゅっと握った。
それに気付いた蒼は目だけで確認して、片手で叶弥の腕を頭の上に纏め上げた。
勝手に自分で慰めないように。
何分かしてから蒼は吸うのを止めて、今度は首筋に付いた小さな傷をゆっくり舐め上げる。
「ん……っ」
そんな刺激にさえ叶弥は身体を震わせるのだ。
「うぅ……ん……蒼……」
もぞもぞと足を擦り合わせ、甘い声を出す。
「どうした。何かあったか?」
「う……」
口元にだけ笑みを浮かべた蒼は叶弥に問い掛ける。
叶弥は恥ずかしいのか言葉に詰まって、涙目で蒼を見た。
この間も下半身の疼きは止まらない。
「我慢……出来ない……」
「そうか。それで?」
「蒼に、してほしい……」
「及第点だな」
ニヤリと笑い、叶弥の腕を解放した。
そしてカチャカチャと叶弥のズボンのベルトを外すと、そのまま下着と共にずり下ろす。
既に上向きの叶弥のソレがぷるんっと飛び出てきた。
蒼は迷わずにソレを口に含んだ。
「やっ……蒼……きたな……っ」
叶弥の制止も聞かずに蒼は口を上下に動かす。
舌を絡ませたり、吸い付いたりしながら口を上下に動かし、水音を響かせている。
「あっ……やぁ……っ」
腰をびくびくと跳ねさせる叶弥。
甘い疼きが全身を支配し、ビリビリとした快楽が全身を駆け巡る。
「はっ……うぁ……うぅっ……ん……」
少しずつ呼吸が早くなり、身体が硬直し始める。
絶頂が近くなってきているのだ。
「もっ……蒼……だめ……離してぇ……」
蒼の頭を力の入らない手で押し返しながら切なそうに声を上げる。
それもお構いなしに蒼は何度も舌を絡めて、手でも口でも擦りあげていく。
「だめ……ぇ……イッ……あぁ……っ!」
強い刺激に耐えきれなくなった叶弥は白濁を蒼の口の中に吐き出してしまった。
蒼は躊躇いもなくそれを飲み下し、叶弥の内腿に口付けをする。
そして、今度は叶弥のシャツをまくりあげて、華奢な胸元を露にさせた。
ぷっくりと膨れた胸の突起を蒼は口に含み、舐めたり噛んだり、吸い上げたりと刺激を与えていった。
空いた片手は先程果てたばかりの叶弥のソレを刺激している。
「まっ……蒼……やだぁ……っ」
まだ余韻が残る身体に新たな刺激を与えられ、叶弥は切なげな声で抵抗する。
だが、弱々しい抵抗など赤子同然だ。
果てたばかりのはずのソレは、また少しずつ上を向いていく。
「何が嫌なものか」
ちらりと目をやった蒼は楽しげに言い、先端から溢れている液を叶弥の秘孔に塗りたくる。
触られた秘孔はひくひくと動いている。
「これだけでは足りないな」
ベッドサイドから液体の入ったボトルを取り出すと、その液体を秘孔に垂らした。
ひんやりとした感触に叶弥はびくんと身体を跳ねさせた。
くちゅくちゅと音を立てながら2本の指で軽く慣らした後、ゆっくりと指を沈める。
「昔は1本でもきつかったのに、もう2本も咥えこむようになったか」
「そ……なこと……っ」
「お前のここは俺の指を喜んで咥えて離さないが」
的確に叶弥の悦ぶポイントを刺激し、指で何度も何度も攻め立てる。
「んぅ……あっ……あっ……」
ぐりぐりと攻められる度に腰をびくつかせ、甘い声と吐息を吐き出し続ける。
蒼に攻められた部分が熱を帯び、きゅんきゅんとした疼きが止まらなくなった。
「そ……蒼……もっ……やぁ……おねが……」
「何だ。言ってみろ」
指を止めることなく蒼は言う。
「蒼が……ほしい……っ」
「もう我慢出来なくなったのか」
「蒼じゃなきゃやだぁ……っ」
泣き出しそうで甘ったるい声。
頬を紅潮させ、涙目で嬌声を上げ、腰を揺らしながら何度も何度も懇願する叶弥の姿。
それは淫らで艶かしいものだった。
「欲張りな奴だ」
「ごめんなさ……っ……でも……蒼がいい……からぁ……っ」
「分かっているさ」
叶弥の中から指を引き抜いた。
蒼はベルトを外してズボンを下げ、己のものを出すと数回擦り当て、ゆっくりと叶弥の中にソレを沈めていく。
ゾクゾクとした快感が叶弥の身体を走り抜けた。
「あっ……はっ……」
「力を抜け。締め付けすぎだ」
「だっ……てぇ……」
全身が蒼の侵入を悦び、受け入れる。
秘孔は蒼を離すまいとギュウギュウと締め付けた。
ゆっくりと蒼は腰を打ち付け始めると、叶弥の身体はそれに合わせて腰を跳ねさせる。
「ひっ……ぃ……あぁ……っ」
目がとろんと蕩け、ただ打ち付けられる度に身体を駆け巡る快楽に声を上げる。
蒼から与えられているという事実が、どうしようもなく叶弥を悦ばせた。
自分の中に蒼が入ってきていて、その蒼に今犯されている。
奥を突き上げられ、蒼の瞳には自分だけが映る。
今、自分の感じている快感は蒼から与えられているもの。
それら全てが叶弥を更に快楽へと駆り立たせる。
「ぁ……ぅ……んん……あ……そぉ……っ」
「何だ、叶弥」
「そぉ……すきぃ……だい……すき……ぃ」
「それだけか」
「ちが……あい……してる……」
「俺も愛しているぞ、叶弥」
「んんぅっ!」
その言葉が合図かのように、蒼は貪るように叶弥に荒々しい口付けをし、腰を激しく打ち付けた。
がくがくと揺さぶられながら、激しいキスに必死に応え、押し寄せる快楽の波に溺れていく。
「そぉ……っ……きもち……い……っ……」
「俺もだ。お前のナカは最高に気持ちがいい」
「ひ……ぃ……もっと……ぉ……っ」
蒼の背中に手を回して必死にしがみつきながら、更に求める叶弥は、もう限界が近かった。
それに気付いている蒼は更に動きを早めて、叶弥の好きなところを攻めていく。
「そ……ぉ……もぉ……だめぇ……イッちゃ……うぅ……っ!」
「はっ……イッていい。イけ、叶弥」
「イッ……イク……イッちゃ……んああぁぁっ!!」
先程よりも激しく声を上げ、びくびくと跳ねると自信の腹部に白濁をぶちまけた。
それを見届けてからまた蒼も、叶弥の中でそれを吐き出した。
「はぁ……っ……はっ……」
肩で息をする叶弥の頭を一撫でして、ずるりと引き抜く。
叶弥の秘孔からどろりと白濁が溢れ出てきた。
「これはまた2人から怒られそうだな。叶弥、大丈夫か」
「へぇ……きぃ……」
まだ余韻が残っているのか、肩で息をしながらとろんとしている。
「とても平気そうには見えないが……。取り敢えずシャワーを浴びさせて着替えさせなくてはな……」
そのまま叶弥を抱き上げて浴室まで向かう。
脱衣場でぐったりしている叶弥の服を脱がし、浴室で叶弥の身体を流してやる。
「この中も掻き出さないとな」
「ひぃい……っ……」
蒼が中に指を入れ、己の白濁を掻き出すと、叶弥はまた嬌声を上げて腰をびくつかせた。
何とか掻き出し終わって、叶弥と自分のシャワーと着替えを済ませて叶弥の部屋に向かった。
叶弥の部屋まで行くと、ベッドに叶弥を寝かせる。
そのままポンポンと叩いている内にぐったりしていた叶弥は安らかな寝息を立て始めた。
眠ったことを確認して蒼は階下に行く。
氷と炎は既に帰宅しているようだ。
「帰っていたか」
「気付かれていらっしゃいましたよね」
「帰ってきたときシャワーの音がしてましたけど、叶弥様はどうしてます?」
「今は寝ている」
呆れたように氷と炎は蒼を見上げ、またかという顔をした。
「程ほどになさってくださいね、叶弥様が壊れてしまいます」
「分かっている。それより、どうだった」
蒼がやれやれといった感じで言葉を返した。
「ええ、彼が何者か分かりました」
「叶弥様の居た施設の人間で、いわゆる幼馴染みってやつらしいですよー。調べた限りではただの人間です。ただ……」
そこで炎が言葉を切る。
「ただ、何だ」
「あの子、叶弥様のことが好きみたいですねー。かなり好きって感じですよあれ」
「ですから、主人にとても敵意を向けているようです」
蒼の問い掛けに答える炎と氷の顔は険しい。
「そうか。これは面倒そうだな」
「そうですね……叶弥様のご友人となると手出しも出来かねます」
「どうしますー?」
「放っておけ。俺は元より叶弥をくれてやるつもりなどない。もし手出しするようなことがあれば、その時にまた考える。……食事の仕度が済んだら呼べ」
それだけ言うと蒼は叶弥のベッドへ戻った。
目を覚ました際に蒼が居ないと、叶弥が拗ねるからだ。
一度はそれで泣いて拗ねて手を焼いたこともある。
そっとベッドに腰かけて、寝ている叶弥の頭を撫でた。
これから起こるであろう面倒ごとを想像して、静かに溜め息をついたのだった。
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