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This is My Story
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俺が日本に定住することが決まったのは、久しぶりに両親が揃ったクリスマスの夜だ。
ここは祖父母が暮らしている家で、両親はここを拠点として使っている。
子供の時は両親から離れたくなくてよくくっついて行っては結局ホテルで待機させられてた。
今はまぁ、めんどくさいし言葉通じねーしで祖父母の元に残ることの方が多い。
「メリークリスマス、ぱぱ」
「メリークリスマス、まま」
朝から両親のイチャイチャを見るのも変な気分だか、まぁ昔からのことなので気にしない。
朝からクリスマスケーキを食べていると、祖母が小言を言う。これもまぁ無視する。
日常ってすばらしいね。
そんなことはさておき。
その日の夜に両親が少し深刻そうな顔をして、話を始めた。
「実はな…、父さんと母さん、長期出張に合わせて世界旅行に行こうと思ってるんだ。だから数年、帰って来れないと思う。」
申し訳なさそうにごめんね、と言う母。
(数年って何年だよ。)
なんて思いもよぎったが、まぁいないことには慣れてるし、今更なんでここまで申し訳なさそうにするのかもよくわからないな。
「ぇ、なに。いいけど別に。」
ケーキを食べながら言う。今日はケーキしか食べてないな。
「それだけじゃないの、」
と切り出した母を、祖父が制止した。
「私が言おう。実はな結姫、私達も最後の思いで作りとして、世界旅行をすることに決めたんだ。」
祖父が祖母の肩を抱き寄せる、ここも未だにラブラブだ。
……………って、
「はっ!?!?」
(一瞬理解し損ねたよ、ぇ、俺1人になるの?流石に無理だよ?一人暮らしとか自信ねぇよ?)
戸惑いを隠しきれない俺。このデカイ家に一人暮らしで不安が生まれないはずない。
「だよな、落ち着け?それでな、お前を日本の知人がやってる私立校にお前を入れたいと思うんだが…。」
なるほどね、と思う半分、まじか…、とも思う今日この頃。
「まじか……、てことは俺、日本で1人暮らし?」
治安の良い国だとしても子供の時に行ったきり、知り合いもいない場所に1人暮らしはきつい。
「いや、全寮制になっているから、大丈夫だ。」
なにがどのように大丈夫なのかはわからないが、ラブイチャカップルの両親祖父母の邪魔はしたくなかったため、その話を受け入れることにする。
「「「「ありがとう、愛してる」」」」
俺もだよ。
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