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criminal is you
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「見つけた…!」
掴まれた腕がキシキシと痛い。
生徒会役員の驚きと怒りが入り混じった視線が痛い。
最前列の同級生たちの視線が痛い。
「肉体的にも精神的にもダメージ食らって、瀕死状態の俺ですが何か?」
思ってたことを口にしてしまった。
が、そんなことお構いなしにグイグイと腕を引かれ、別室に連れて行かれた。
まぁ編入だから説明かなんかだろうと周りは思うかもしれない。俺は違う。
「ちょっ、え、なんすか!?手痛いんですけど!」
若干テンパってます。
「黙りなさい、よくもぬけぬけと…。」
部屋の扉を閉めた瞬間に投げ捨てるように腕を離され、衝撃で後ろに倒れこんだ。
よかったソファあって。
「歓迎式が終わり次第、質問がいくつかあるのでここにいなさい。痛い目みたくなければ大人しくまっていてください。」
蔑むような目で見下されて、気圧された俺は大人しくソファにきちんと座り直した。
座り直す頃には副会長は消えてたんだけどさ。
しばらく、といっても5〜10分程度、副会長の帰りを待っていると、扉が開き、生徒会役員全員がやってきた。
役員全員が怒りに満ちたオーラを放っていて、恐怖に怯む。
生徒会役員もソファに座り、話を切り出した。
「なぜ、お前が呼び出されたかわかるか?」
「ぇ、っと。いやわかんないです。」
入学前に繁華街で遊びまくってたのがばれた。なんてことが思い浮かんだが、この学校は結構いろんな意味でヤバイと聞いていたし、それを咎めることは流石にないだろうと思い、そう返事した。
「嘘はつかない方がいいよぉ?」
俺と身長もあまり変わらなく、可愛らしい奴が話しかけてくる。可愛いのに放つオーラが1番どす黒い。
「……本当にわからないです。何かしましたか?」
何を疑ってる、もしくは勘違いしているのかがわからない以上、聞くしかない。
「…先日、学園内で犯罪レベルのある問題が起きました。その犯人はずる賢く、犯人が判明した頃には学園を出ていました。」
副会長が淡々と説明し出した。
「犯人は捕まえないといけない。だから僕たちも犯人を追って学園の外へ出たの。犯人は繁華街に逃げ込んだらしくて、数日かけてやっと追い詰めたんだよ。」
可愛いのにオーラが黒い奴が後を続ける。
「そしてやっと身柄を拘束できるってところまで行った。だが、それは不可能に終わった。なぜだかわかるか?」
そして、会長が俺を睨みながら質問してきた。
「…いいえ。」
少しだけ、嫌な予感がした。
「………君のせいだよ。」
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