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Confess it
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この中では1番大人しそうな奴がボソリと言った言葉。
俺は理解した。
せざるを得なかった。
なぜなら。確かに入学前、繁華街の路地裏で、1人の人間を囲む、4人の男を気絶させたからだ。
「………。」
「都合が悪くなると押し黙るんですね。」
なにも言えないでいる俺に、副会長が軽蔑の言葉を放つ。
「…ちがう。」
やっと発した言葉。
役員たちは少し困惑した様だ。
なにを考えてるかって?当たり前だろ。
しらばっくれるんだよ。
「俺だという証拠があるんですか?まず俺は喧嘩できるほど運動できません。」
(運動と喧嘩は関係ないけどな。)
極めて冷静に、演技した。
入学早々に退学になんてなりたくはない。
それに俺には行く当てがない。家族はみんな世界中だ。
「しらばっくれんな!お前…俺たちを舐めてるのか!?」
会長がテーブルをガッと叩いて叫ぶ。
「僕たちね、4人とも君の顔覚えてるんだよ?」
可愛い子が腹黒い笑みで脅す。
それでも俺はシラを切った。
「俺は知りません。あなたたちの顔は初めて見ました。」
生徒会役員が押し黙る。ただ、怒りでワナワナと拳が震えていた。
「証拠もないのに、俺がやったと決めつけるのはやめてください。話はこれだけですか?失礼します。」
変に喋ってボロが出る前にソファを離れた。
証拠がないのは事実なようで、それ以上追求されることも、引きとめられることもなく、部屋から出られた。
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