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I Tell the Truth
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「なに?」
あの事件の後、俺は壮絶なイジメにあった。
なんてことはない。
一度、生徒会の親衛隊とかいう奴らにシメられそうになったが、返り討ちで、そのうちの一人は入院するという事件を追加で起こした。
それがあったせいかイジメにあうこのとはなく、むしろ避けられる存在になった。
それは1年の時から担任をやってるヤっさんだから知っているはずだ。
「1年前の事件、お前、本当は生徒会の奴らをぶっ倒したんだろ?」
鷹のように鋭い目が俺の視線を捉える。
罰が悪くなった俺は視線を逸らした。
「そうだよ。やった。もう時効だろ?」
退学にならなければ何度謹慎処分を受けようが、構わなかった俺はあっさりと事実を認めた。
「………なんでそんなことをした?犯人が何をしたか知っていたのか?」
ヤっさんは人を見抜く力がある。内面を見る力だ。
俺が何を隠しているのか、まるで確信しているようだった。
「…女がレイプされてるように見えたからやっただけだよ。犯人が学園に人身売買商の人間を連れ込んで、生徒を誘拐させようとしたってのは、その後知った。」
晴翔と道生を含めた何人かのやつには事情を説明した。その時に事件の真相を聞いたんだ。
ただ、生徒会には言い訳をしていない。めんどくさいし、それで殴ったのも帳消しになるわけじゃない。だったら最初っから否定しておいた方がラクだろ?
「なぜ事実を言わなかった」と聞くヤっさんに、そのまま返した。
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