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this Problem is Only Mine
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気がつくと見慣れた天井だった。
「……っ!」
「ぁ、だめだよ動かないで!結姫どうしたのその怪我…。」
起き上がろうとすると全身に激痛が走り、動けなくなった。そんな俺をそっと戻してくれたのはルームメイトの琉樹だ。
「…わり、なんで俺…?」
「俺が運んだ。手当は琉樹、礼言えよ。」
水の入ったコップを手に、颯が来た。それを受け取りながら2人に礼を言う。
「いいよそんなの!ねぇ、何かあったの?レイプではなさそうだけど…。」
琉樹が心配そうに俺を見つめる。今にも泣き出しそうな顔をしていた。
理由を言うのはダサい気がして黙っていると、颯が口を開いた。
「どうせあの事件でまた揉めてんだろ、お前大路蓮と絡みあるらしいじゃねぇか。」
「……まぁ。」
そう言うと琉樹は目を大きく見開いた。
「大路、って…あの事件の…っ」
「違う。」
蓮は犯人じゃない。根拠のない言葉が俺の口を勝手に動かす。蓮じゃない。
そう言って黙った俺を見て、颯が溜息を吐いた。
「はぁ……。まぁなんか理由あんだろうけどよ、リンチは立派な違反行為だ。先公には言うんだろ?」
リンチされたのは事実だし、確かにそれは校則違反で、場合によっちゃ犯罪だ。
だが、敵は生徒会。言ったところで…。
そう思い首を横に振った。
「もしかしたら、生徒会の差し金かもしんねーし…。」
そう言って悲鳴を上げる体を無理矢理起こす。琉樹は「あっ」と声を上げたが聞かぬふりして部屋にかえった。
これは、俺一人の問題だ。
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