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六章 8
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悪魔の指先が天使の後孔に触れる。その指先から魔力で水が溢れ出し、その冷たさと恐怖で天使は身を引こうとした。しかし狭い調理台の上ではほとんど動くこともできない。
「寝室に行かないとローションはないからね。水で我慢して」
ニコライの耳元でそう言い、ミハイルは彼の後孔に二本の指を一気に差し込んだ。
「痛っ……!」
下腹部を突き抜ける痛みに、ニコライは侵入してきた指を強く締め付けた。ほぼ反射的に片方の膝でミハイルの脇腹を蹴ると、彼にその太ももを叩かれた。高い音が上がり、叩かれた部分が赤くなる。
「大人しくしてね」
「や、動かさないで……痛い! うっ!」
無闇に中を動くミハイルの指。その異物感と鈍痛にニコライは喘ぐが、抵抗はせず大人しくしていた。抵抗が何の意味も成さないことは知っているし、こういう時は我慢しているのが一番いいこともわかっている。
ミハイルは指を中から引き抜き、自分のベルトを外し始めた。まさかもう挿れる気かとニコライは戦慄したが、彼の下着の中から取り出された陰茎はまだ挿入できるほど勃起してはいなかった。
「コーリャ、フェラしてくれる?」
「え……」
「一度そこから降りて」
ニコライは戸惑いながらも調理台の上から降りる。口淫した後は間違いなく挿入されるとわかっているが、彼に従わずにはいられない。彼が怖いのだ。
跪いて震える手でミハイルの性器の根元を支えた。まだあまり硬くなっていないそれ。雄の匂いが嗅覚を刺激する。
亀頭に舌を這わせ、括れを舌先でなぞり、裏筋を下から上に舐め上げる。舌の動きを見せつけるかのような扇情的なやり方に、ミハイルは眉を眉間に寄せた。
「……っ、コーリャ、奥まで咥えて」
そう言われて彼の性器を口に咥え込むニコライ。全体を吸い、少し激しめに頭を上下させた。
陰茎が硬さを増してくると、今度は先の方だけ口に含みながら舌先で敏感な亀頭をチロチロと刺激する。手では時頼陰嚢を揉んだ。
ミハイルがニコライの頭を撫で、指に髪を絡ませる。
「ん……凄い、上手だよ……もういいよ」
肩を軽く押され、ニコライは彼の完全に勃起した陰茎を口から出した。そして促されるままに再び調理台の上に乗る。その体は震えていた。 怯えた顔の天使を前に、ミハイルがにっこりと微笑む。
「脚、開いて」
「……挿れるんですか」
「うん。勿論」
ミハイルの手がニコライの白い太腿を這う。それから逃れるようにニコライは脚を左右に開いた。
ミハイルが調理台に手をつく。ニコライの後孔に陰茎が押し付けられる。閉ざされていたそこが、先端に無理矢理押し広げられる。
「い、うぅっ……!」
痛みに呻くニコライ。歯を食いしばり、ミハイルの背中に手を回し、その白いシャツを握りしめた。
容赦なく開口部をこじ開け、陰茎が中に入ってくる。途中から一気に押し込まれ、下腹部に鈍痛が響いた。太い陰茎を咥え込む後孔。繊細で弱いそこが無理に開かされ無事なはずもなく、裂けた開口部から出血する。それでも容赦なくミハイルは天使を突き上げた。
「後でちゃんと治してあげるから大丈夫だよ」
「ぐっ……ん、ゔ……!」
叩きつけられる熱。痛みに耐えるように、ミハイルのシャツを掴む力を強めるニコライ。噛みしめる歯が軋む。全身に汗が滲む。激しい出し入れを続けながら、ミハイルはニコライの耳元で囁くように言う。
「痛いでしょ? 叫んでもいいんだよ」
乱暴な動きとは裏腹にゆったりと紡がれた言葉。甘いテノールの声。張り詰めていたものが突然崩れたように、ニコライの双眸から涙が溢れた。
「うあああっ!ああ!!」
小さく首を横に振り、叫ぶニコライ。脚をミハイルの腰の後ろでクロスさせ、更に密着する。彼に痛みから逃げる気など無いのだ。
滴る血液が性器と開口部との摩擦を軽減し、滑りが良くなっている。
ガンガン奥を突かれるのが痛い。痛みという現実。記憶が曖昧で何が真実なのか分からないとしても、今ここで痛みを感じていることは疑いようもないことなのだ。
「ゔああっ!! ミーシャ!ミーシャ……!」
「コーリャ、痛い?」
「痛いですっ……ああ! ああうっ!!」
「んっ……いい締め付け」
ミハイルがニコライの首筋に舌を這わせる。それは肩に落ち、そこに軽く噛み付いた。白い皮膚に刻まれる赤い歯型。
「ああっ!」
「あ、もう無理……」
ミハイルは熱い吐息混じりにそう言い、ニコライの中から性器を抜いた。手でそれをあと数回抜くと射精し、精液がニコライの下腹部にかけられた。
血と尿道球腺液で滑る性器から自分の腹部に白い液体が落ちるのを、ニコライは涙で歪む視界の中で見た。
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