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八章 3
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ニコライが先端をミハイルの開口部に押し当てた。
「痛かったら言ってくださいね」
「いいから、早く」
そう急かされ、彼は性器をミハイルの中に押し込む。十分に解されたそこは太い陰茎をすんなりと飲み込んでいった。
「あぁあっ……コーリャの、入ってくる……!」
「…………っ」
ミハイルの中に締め付けられる感覚に、ニコライは堪らなく快感を覚えた。それは彼を何度も何度も突き上げて絶頂に達したいという欲望を湧き上がらせてくる。
「動きますよ」
「うん、俺の奥、いっぱい突いて……んああっ!」
ニコライは先端がミハイルの前立腺に当たるように動かす。その動きは激しく、普段の受け身な態度のニコライとは違っていた。
堪らず上擦った嬌声をあげるミハイル。
「あんっ……ソコ、イイッ! もっとぉ……」
「ここ、大好きですよね、ミーシャ」
「あああっ!」
ニコライの低い美声にさらに興奮させられるミハイル。彼の背中にしがみつくように腕を回した。
目の前の悪魔のあまりに無防備で淫らな姿に、ニコライは戸惑いすら感じた。しかしそれも快楽へと飲み込まれ、その悪魔を貪るように腰を動かす。
「ああっ……激しっ……凄いよ、コーリャ! ああん!」
「気持ちいいです、ミーシャっ……」
ニコライはミハイルの中を突き上げながら、手で彼の性器を扱き始めた。彼は背中を仰け反らせ、その刺激を泣きそうな顔で受ける。
「コーリャっ! あぁ……イク、イッちゃうっ!」
「私も……中でイッて、いいですか?」
「うんっ、俺の中に出して! あああんっ!」
「ああっ……」
ニコライがオーガズムに達したのを感じた瞬間、ミハイルも彼の手の中に精液を吐き出した。
激しく達した二人は、呼吸を乱して見つめ合う。僅かに口元に笑みを作ったニコライが、ミハイルの大きな双眸から流れ出た涙を指で拭った。
「泣くほど良かったですか?」
「……うん、コーリャは?」
「良かったですよ。凄く」
そう言ってニコライはミハイルの中から性器を出そうとしたが、ミハイルが彼の腰を抑えた。
「待って。もうちょっと」
「え?」
「君を感じていたいの。だから、もうちょっとこのままでいて」
「……はい」
そして二人は繋がったまま抱きしめあった。重なり合う素肌が熱い。お互いの鼓動も息遣いも感じ、本当に一つになってしまったかのようだ。
男同士の天使と悪魔、決して交わるはずがなかった二人。
「ミーシャ」
「ん……?」
ミハイルの耳元で、ニコライは尋ねる。
「あなたをこんな体にしたのは誰ですか?」
「俺は元々、淫乱でバイだよ」
「…………」
神妙な表情を見せたニコライに、ミハイルは悪戯っぽく笑う。
「聞きたいのは誰が最初に俺を女にしたかって話?」
「ええ、そうです」
「それはねぇ……、あんまり話したくないから気が向いたら話してあげるよ」
「無理矢理されたんですか?」
「俺をレイプできる奴なんていると思うの?」
「いえ……」
確かに、最強の悪魔ミハイルを無理矢理犯せる者がいるとはニコライは思えなかった。しかし彼の反応を見ると、もしかしたらと思ってしまう。彼は否定も肯定もしていない。
ニコライは質問を止め、ミハイルの中から性器を抜いた。
「中に出してしまいましたね。処理しましょうか」
そう言ってニコライは彼の後孔に指を突き立てる。すると僅かに身動ぎする彼。
「ちょっと待、んあっ……」
指先が入っただけだったが、ミハイルは上擦った声を上げる。
「や、だめっ」
「ミーシャ?」
「イッたばっかで、他人にされると、感じちゃうから……」
そう言う彼は、少し恥ずかし気な顔をしていた。
彼の予想外の反応に、驚きながら指を引き抜くニコライ。自分は後孔に指を入れられても、前立腺を触られない限り快感を感じることはない。例えオーガズムに達した直後でも同じだ。
「では、ご自分でなさいますか?」
「うん」
頷き、自分の指を孔に差し込んだミハイル。ニコライにティッシュを渡され、指先で精液を掻き出す。時頼感じるのか、口から吐息に近い声を漏らす。そして開口部から僅かな精液が出されるのを、ニコライは見ていた。
「こ、コーリャ」
「はい」
「何でずっと見てるの?」
「恥ずかしいですか?」
「…………っ」
処理を終え、顔を赤くしたミハイルはティッシュをゴミ箱に捨てながら上半身を起こす。そしてニコライの肩に手を置いた。少し力をかけ、ゆっくりと二人でベッドに倒れる。
「もう、寝よう? コーリャ」
「……はい」
ミハイルに言われるがままに目を瞑るニコライ。額にキスを落とされたのがわかった。
この悪魔は謎ばかりを増やしていく。そう思いながら意識を闇に沈めていった。
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