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えっちな義弟くんのカラダ共有♡年上二人に溺愛されて夜も眠れません
僕の方が先に好きだったのに
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航が初めて自分の気持ちに気付いたのは、比較的最近。義弟の凛と関係を持ってからだった。れんげの花が開くように、日に日に綺麗になっていく凛。やんちゃでわがままな義弟が、航と身体を重ねるたびに、しっとりとした大人の色気を持った青年に変貌していった。
ある日、綾瀬が遊びに来た時に凛に目を奪われていた事に気付いた。分かりやすい綾瀬。その瞳に浮かぶのは、明らかに恋情。それに気づいたとき、航は言い知れない喪失感を味わった。
僕の方が凛より先に君と出会っていたのに。
そう思った。綾瀬臨は、何を考えているか分からない宇宙人のような子だった。顔も頭もよくてスポーツもそこそこできて、望めば何でも手に入る航。でも、なぜか無性に気になった。何をしてくるか分からない、読めない、面白さを持った男の子。寡黙で落ち着いているように見えて、話すと何を言い出すか分からない……ビックリ箱のような臨。
そばにいると楽しかった。話すともっと楽しかった。自分に欠けているものを持っている、自分の心の中のひびわれを補ってくれるような……そんな存在だと思っていた。それは友人関係。
でも、違った。思えば最初から好きだったのだ。気になってずっと見ていて……やっと話せて、そこから、二十年近くずっと。
しかし綾瀬は絶対、自分の気持ちなんて気が付かない。航は瞬時に理解をした。
凛が好き。大好き。でも、綾瀬も好き。欲しいものを手に入れるためにはどうしたらいいだろう?
そう考えて……わざとその日、動画をつけっぱなしにして凛を抱いた。スマホに全て映るように計算して、なるべく名前を呼んだり行為を具体的に言うようにした。これを餌にして脅して……綾瀬と凛、三人で付き合おうと思ったのだ。
真面目な綾瀬は案の定連絡を取ってきた。航にとって予想外だったのは、誰かに抱かれる凛を見て性的興奮を覚えてしまったこと。もはや誰かに好きな人が抱かれているところじゃないと、興奮しなくなっていたということ。
でも、それが何だというのか。好きな子を、好きな男が抱いている。目の前で繰り広げられる恋人同士のそれを航はじっと見ている。誰よりも近くで、二人をずっと見ている。航は綿密に計算して二人を手に入れることに成功した。
……寝取られごっこをしていた時は本当に最高だった。自分の番じゃないから、何もできない。目の前で凛が抱かれているのに、綾瀬が凛を抱いているのに、何もできない。何もしてはいけない。あのままそこで死んだとしてもいいと思えるぐらいに興奮した。性器が痛いほどに張りつめて、爆発してしまいそうなほどに。
航が子どもの頃に、聞いてしまった義父の浮気現場の音声。扉からのぞく、たれ目、ほくろ、凛とそっくりの顔……植え付けられたトラウマからくる、歪み。
お酒の力を借りて、航はそれを綾瀬に伝えてしまった。本当は少しだけ意識が残っている。こんな事を言っても、綾瀬は混乱するだけだという事も分かっている。でも、我慢できなかった。
僕だって好きな人に、好きになってもらいたい。
凛とは両思い。でも綾瀬とは何もない。友人と言えど、ただ凛を介してのみ繋がる関係。航はそれが嫌だったのだ。一か八かの賭けだった。うろたえる綾瀬の耳元に、ふう、とお酒の匂いのする息を吹きかけて囁いた。
「ねぇ、一度だけでいいんだ……僕のことを抱いてほしい」
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