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えっちな義弟くんのカラダ共有♡年上二人に溺愛されて夜も眠れません
何も悪い事じゃない
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なぜ凛が知っているのか。航は不思議でならなかった。きちんと後始末をした。ごみ箱もちゃんと空にして証拠はすべて消した。現場を凛は見ていない。なぜ?
もちろん凛はそんな航の心の動きもお見通しである。
「……お兄ちゃんは俺の意思を尊重して、俺のごみを集めるときはちゃんと確認してくれるよね? でも聞かれたのは今日の朝が初めて。それならごみ箱がからっぽになっているのはおかしい。ということは、見られたらいけない何かがあるってことだ」
凛の足が砂利を踏んで航に近づいてくる。一歩ずつ。長く伸びる影が交差して、航の影がと凛の影が同化する。まるで食われているように。
「そう思ったから、お兄ちゃんがトイレに行っている間に、カバンの中を見たんだ……あったよね、精液まみれのティッシュが。あと、綾瀬さんの浴衣がなかったのも気になった。汚れた部分だけすすいだりして、洗濯に出したんだね?」
「……ふん、まるで探偵じゃないか。それで? 僕と綾瀬がセックスして何が悪いわけ?」
航が過去、綾瀬の事を「アーヤ」というあだ名で呼ばなかった時は三回。一回目は凛と綾瀬が初めて関係を持ってから二日後、一ノ瀬家に呼び出された時。
『凛がおかしくないって言うならおかしくないね。そうだろ、綾瀬?』
二回目は今日の朝。布団にもぐる綾瀬に対していってきますの声をかけた時。三回目はたった今だ。
航が綾瀬を苗字で呼ぶときは何らかの都合が悪い時。凛はそれを感じ取っていた。そこに違和感を抱いて、出かける前に航の鞄を探してみたのだ。そして証拠を見つけた。
旅館から出て観光をしていた時も、凛のはらわたは煮えくり返っていた。しかし、義兄のことを愛しているのも本当。一緒に遊べるのは楽しかった。普段は忙しい航との、水入らずのおでかけ。それは純粋に喜びでもあった。
だから、旅館に帰るタイミングで聞いてみたのだ。昨日の夜、綾瀬さんと何してたの? と。しかし、航はしらばっくれた。謝るでもなく、ごまかそうとした。それが凛には許せない。
さらに怒りに火を注いだのは開き直られたことだ。
「お兄ちゃん! 俺さ、絶対裏切らないでって言ったよね……!」
「裏切ってないよ。でもお前ばっかりずるいよな、凛……ねだれば、ほしいものがみんな手に入る……僕だって、ほしいものはあるんだ」
「まさかお兄ちゃんが綾瀬さんの事好きだったなんて……」
「僕の方が先に出会っていたのに、勝手に出てきて横から持っていく……! でも悔しいなぁ……それでもお前のことを愛しているんだよ、凛……僕は、凛も綾瀬も二人とも欲しい」
ぎり、と航が親指の爪を噛んで、凛を高い位置から睨み返す。
一ノ瀬家の男の子たちは仲良し兄弟。好きなおかずやおやつは分け合いっこ。お風呂も二人で入って、夜寝るときの布団までずっと一緒。ケンカなどしないはずの兄弟が……今まさに、争いを繰り広げていた。
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