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樹
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「まぁ、俺も知ったの2週間前だ。お前と出会って学校来たら、いたからなぁ……(笑)」
うそ……だろ……気づかなかった……
「しかし……なんで、Ωがこんなαの多い学校来てんだよ!」
「だって……その2週間前まで……Ωって知らなくて……」
「はぁ、嘘だろ!?じゃ、入学は興味本位か?」
「違う……それは……」
「ん?」
……それは……
「話せば長くなるけどね……、僕は、路地裏で瀬媽夢の子が、その……レイプされている所を見ちゃったんだ……それで、αが嫌になって……この学校を正そうとして、風紀委員に入って委員長になった。」
「……そうだったのか……」
「3人位に囲まれていて、抵抗できないΩは、そのままされるがままにされていた。僕が駆けつけた頃にはもう遅くて……その子は妊娠……したよ。」
「え……?」
「その時おろせばいいじゃん。あんなやつらの子供なんて!って僕は言っちゃったんだ。でも……下ろすってことは、人を1人死なせるってことなんだ。それに僕は気づけなかったから……無責任なことを……だから、彼とはもう……それっきり……」
「会ってないのか?」
「ああ。」
こんなに全部、拓也以外話したのは初めてだ。
「そうか……でも、助けてくれて……お前がそばにいてくれて、その子は嬉しかったんじゃないか?」
「え?」
「レイプされて……怖くて、そんな時にそばに誰かがいるって心強くないか?」
「……え……?」
「お前はすごいよ!よくやったとおもう……」
そんなこと初めて言われた。
拓也でも、そんなに……言ってくれなかった……のに……
「う……うう……」
「泣くなよ……汚ねぇ。」
「うるさい……」
「ちょっとだけこのままで……」
「っち……どーぞ。」
僕は樹に抱きしめてもらったまま眠りにつき、気づいたら終礼の時間だった。
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