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悪者
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また涙がこぼれる。
しばらくすると、飽きたのか、男の人たちは部屋を出ていった。
僕だけが取り残される。
はぁ...。
僕は体を丸める。
あふれる涙を拭う手も、今は縛られていて使えない。
僕はただ、目をつぶるしかない。
これでよかったんだ。
西川君は、幸せになれる、よね?
僕という邪魔者が、消えたから。
でも、嫌だな。
最後まで僕は、悪者だったんだな。
多分、あの女の人たちも僕のことを嫌ってたと思う。
西川君といつも一緒にいたから。
はぁ...
ため息だけが漏れる。
意識が揺らぐ。
もうどうでもいい...
僕は意識を手放そうとする。
バンッと音がなって、誰かが駆け寄ってくる音がする。
「高宮!おい!高宮っ!」
誰かが僕を呼ぶ声がする。
でも僕はもう、限界だった。
そのまま意識を手放した。
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