アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
怖かった
-
「僕は、大丈夫、だから」
「大丈夫なわけねえだろ!」
西川君の僕を抱きしめる腕に、力がこもる。
「俺がお前を呼ぶときは、ちゃんと直接呼ぶから」
「だから、お願いだから、ほかの人にはついていかないでくれ。な?」
「う、うん...」
西川君の顔を見ていたら、少しずつ安心して、さっきの怖さがよみが
えってくる。
「痛かったよな、怖かったよな...守れなくてごめんな...」
そう言って西川君は僕の方を見る。
そんな目で見られたら、もう何もかもどうでもよくなる。
さっきの恐怖が、記憶が、全部あふれてくる。
「怖かったっ...怖かったよっ...」
涙があふれて止まらなくなる。
「僕から離れないでっ...」
思わず気持ちがあふれる。
でも今だけは許してほしい。
さっき、あんなに迷惑はかけないって決めたのに。
ごめんなさい、でも、もう我慢の限界。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
99 / 110