アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
相思相愛
-
マイドラ【酔っ払いには気を付けろ】
「たっらいま~‥って誰も居ねーかぁ」
「遅い」
「えっ」
なんの予告もなしに愛しい恋人の家に行ってみると目当ての人物の姿はない
お店の風俗嬢のお姉さん達に絡まれながらずっと待ってたんだけど一向に帰って来る気配がない
電話やメールで何度かコンタクトを取ろうとしたけど応答なし
仕方ないから部屋に上がり込んで待機していると、裏口のドアが開いてから帰ってきたのはもう朝方だった
こちとら心配で一睡もしてないのに朝帰りか?いい身分…オレに許可なく勝手にどっか行くとか有り得ないんたけど
音のする方へ行ってみると、靴も脱がないで勝手口と廊下の境目の冷たい床の上で大の字になっていた
アルコールと連日に渡る熱帯夜の熱気の所為か着衣が乱れて白くて滑らかな肌が惜し気もなく晒されている
…これは相当飲んでるな
「あれ~?マイキーの幻が見えんぞ~そんな飲んれらいのにらぁ」
「幻じゃなくてリアルだよ!ほら、ちゃんと靴くらい脱げって。だらしない格好してんじゃねぇよ」
「らって暑いんらって」
「休みだからってどんだけ飲んだらこうなんだよ…ったく、ケンチンは……!?」
「んぁ?」
「ケンチン、……今まで誰と居た?」
「ん~?場地も居たけどほぼ三ツ谷ぁ…アイツの作る飯はやっぱ最高だな」
「ふーん…それでご機嫌な訳ね」
俺の恋人は普段はピッとしてカッコいいのに酒が絡むと一変して普段の何十倍も無防備極まりない
今だって呂律も回ってなくてベロンベロンに酔っ払ってて隙だらけ
一緒に居たらしい相手に若干苛つきを覚えながらもフラフラしてるのを抱き起こすと、何時もの甘い香りとは全く違う香りを纏っているのを察知した
ただ一緒に飯食って飲んでただけなら匂いも移るはずはないのに…何で?
それに最近ケンチンは三ツ谷と居る事が多い気もする
「ケンチンはオレのだって自覚が足りない!オレの居ない所では呑んじゃダメって言ったのに」
「あ?ちょっと野暮用ついでに飯食ってただけだろ。酒は場地のバカがジュースと間違って買ってきただけだし」
「本当にそれだけ?こんな時間になるまでオレ抜きで盛り上がってたんだ?」
「なぁに怒ってんだよ?可愛い顔が台無しだぞ」
「人の気も知らないで…それは?」
「コレ?送ってもらってたからさっき着いた時に三ツ谷に貰った…マイキーも好きだろ?」
「ついさっきまで一緒にいたの?連絡くれたらオレが迎えに行ったのに…」
勝手口からエアコンの効いた部屋まで連れていくとフワフワした意識のケンチンを問い詰める
自慢気に掲げられた紙袋の中には自家製の果実酒の入った瓶
上機嫌なケンチンに対してオレのイライラは消えなくて募る一方だ
「眠そうな所を悪いんだけど寝る前に風呂行くぞ」
「はぁ?俺もう寝る態勢だってのに…うー、気持ち悪ィ」
「ダメ。その匂い消してから…って、大丈夫か?」
「ンンッ…脱がしてぇっ」
他の男の匂いを漂わすケンチンのジャケットをその場で脱がして苦しそうな胸元を肌蹴てやる
露になった白い肌はアルコールでほんのり熱を含んでてちょっとエロい
背中を擦ってやっていると服で隠れていた首筋からチラ見えする真っ赤な痕が目に入った
オレが前に付けたのは消えてるはずだし…て言うかコレは見るからに新しいやつだ
「ッ…どう言うことだよコレ」
「あん?急に何キレてんだよ」
「オレ以外の印がついてんのはどういう事?普通に飯食ってただけじゃないよな」
「あー…よく分かんねーけど場地が帰った後に三ツ谷の部屋で寝てた時か?」
「は?」
「飲み過ぎたみたいでアイツが介抱してくれてたみたいなんだ」
「部屋で介抱って…ホントは仲良しの三ツ谷とイイコトしてきたんじゃねーの?」
「よく覚えてないけどそれはねーよ。テメー以外の奴とはシないの知ってんだろ。それより水だ…水をくれ」
「・・・・・・・・・・・」
どうやらオレと破滅的に鈍いコイツの感覚は違うらしい
オレはただ折角の休みを二人でゆっくり過ごそうと寝ないで待ってたのに
それなのに人の気も知らないで他の男と会って簡単に部屋に連れ込まれてた
場地はともかく三ツ谷が相手なら何もなかったなんてことは有り得ない…お揃いの刺青だって入ってるし
昔からケンチンに憧れているとは言ってたけど本当にそれだけ?
くっきり刻まれたキスマークが何よりの証拠…あ、ヤバい。どんなに謝られても許してやる自信がない
考えれば考えるほどムカついてきた
匂いが移るまでくっついてんじゃねぇよ
このまま寝取られるわけにはいかない…酔いと一緒に目ぇ覚まさせてやる
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 6