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1.無有(むう)
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僕は自分の顔を見たことがない。
見ようとも思わない。
だって、全身包帯で、ぐるぐるの下は、火傷で醜悪だから。
その火傷は、高熱を出した幼い日に、家の火事でおったものだ。
それがいくつの時だったか忘れた。
外の世界が見えない僕にとって、普通の人と時間の流れは違う。
その時、「癒しの手」をもった、ただひとりの弟も失くした。
「無有! 助けて!」
僕は朦朧としながらも、必死に、意識が途切れるまで、部屋の入口のドアへと手を伸ばし続けた。
(息苦しい……!)
(このままでは死んでしまう!)
もう目が開かない。
僕がベッドに手を力なく落とすと、近くで何か叩き割るような大きな音がした。
一瞬、右目を開けると、そこには、弟の無有が、驚いたように見下ろしている。
普段、長い髪はキチンと後ろでひとつに結んでいる無有が、まるで全力疾走した後のように、髪を乱して、そこにいる。
その目は酷く傷ついたように細められた。
傷ついたように見えた、それは、決意を宿し、無有が駆け寄ってくる。
「ごめん。兄さん……。ボクは……!」
なにがなんだかわからない僕の服を、無有が引き裂く。
(……意識が……っ)
僕は只管、無有に助けを求め続けた。
無有が、強く抱きしめてくる。
無有が生まれながらに持っている癒しの力が発動して、全身に感じたことのない快楽を感じた。
「いい……? 兄さん」
耳元で、苦しそうに吐かれたのは、幼い無有には不釣り合いな、かすれ声。
「……なっ、に……?」
下唇を撫でられて、ぶるるっと体が震えた。
「ごめん! ごめんなさい!」
口の中に舌を差し込まれて初めて、それがただの治療じゃないと気づく。
「……んっ!?」
悲鳴を上げようにも、口は塞がれたまま。
僕は渾身の力で無有を引っぱたこうとした。
「や! やだって……!」
引き裂かれた服で、両手首は縛られ、ベッドの上にくくられ、服をねじるように、ひっくり返されて、首筋をちうっと吸われる。
暴れる僕の快楽の頂きをギュッと掴むと、最初は優しく、だんだん激しく上下させ始める。
「ん……んんっ、あ、や……やっ!」
その間、胸の突起をつまんだり、引っ張ったり、爪を立てたり。
「は……はぁっ。に、兄さん、可愛いです……!」
腰をぐっと引き寄せられ、ゴリッと欲を押し当てられて、ひっ、と顔をそむける。
「挿れて……いい、ですよね? ね? もう、ここまでやったんだから、いい!? 兄さん!」
「だ、駄目……! 駄目、駄目……!」
縛られた手の拘束を解こうにも、振り返れば、凶暴なそれを、ニヤニヤしながらしごいていて。
「……っ!」
見なきゃよかった、と顔をそむけると、それを入れるであろう入口に、どぱっと白くて熱いドロドロしたものを吐き出された。
僕はそれで終わったと思った。
「も、もう……い、いでしょ?」
ほっと胸を撫でおろした僕のお腹にぐっと指を入れて、腰を上げさせた瞬間、ぬるっとした熱い棒が入口をつついた。
「……っ!?」
「兄さん、可愛い声……出してくださいね」
「だ、誰か……あっ!」
口を塞がれた刹那、ぐっと中を穿ったそれに、声にならない悲鳴が喉の奥で叫んだ。
「あっ、あ……あ、あぐっ……ああっ!」
やめてやめてと泣きながら懇願する。
「い……痛……っ!」
血だって出てるのに、その血さえ治癒して、快楽に変えさせられる。
「……っ! あんま締めつけないでくださいよ。興奮する……っ」
「っあ、あ、や、やだっ、やぁっ!」
火事の中、兄である僕を穿ち続ける無有は狂ってると思った。
「中出しする……から、いい顔してくださいね」
奥の奥に、ぐぐっと押し込まれ、じわあっと広がっていくドロドロの液。
「ううっ」
僕はまだイクところまでいってなくて、そんな僕を抱き上げると、焼けた一軒家の外に、凌辱されましたとしか見えない僕を降ろすと、無有は姿を消した。
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