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Lesson.2
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あんなに飲んでいなかったら、きっと正常な判断もできていたかもしれない。
一度は押し固めていた感情が、久住に触れられると、もう自分の意思では止められない。
知られてもいい。興味本位でもいい。久住を知りたいと、胸の奥がじんと疼く。
自らも腰を上下させ、久住が多希の服を脱がせるのを手伝ってやった。
冷たい床に肌が触れ、多希はぶるっと身体を震わせる。
久住に促され、二人でまだ明るいリビングへ戻り、中断した行為を再開する。
「電気……消してください」
「先生の可愛い顔、ずっと近くで見たいのに」
「恥ずかしいんです」
一夜限りの相手にリップサービスで似たような台詞を何度か吐かれたことはある。
心が浮かれるような経験など今までなかったのに、久住は違う。
嬉しさと羞恥が入り混じった感情が、焦れったくてくすぐったい。
久住はベッドサイドにあるリモコンを操作すると、帳が降りたみたいに柔らかい暗闇と沈黙に包まれる。
何だか都合のいい夢でも見ているような気がする。
酔いの中、多希はそんなことをぼんやりと思う。
──もう夢でもいい。
もうほとんど久住の身体の輪郭も掴めない。
ふいに眠気が襲ってきて油断していたところに、生温かい何かが多希の首筋に触れた。
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