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Lesson.4
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CBTは何事も問題なく合格点をもらえたものの、OSQEは再試験を食らってしまった。
教員達によって、人の何十倍も対策を施された久住は一応再試験を突破し、その後は無事に国試にも合格し、薬剤師免許を取ることができた。
母が病院の薬剤師として働いていたため、久住も自然とその道を考えていた。
しかし、あまりにも不器用過ぎる自分に疲弊してしまった。
──俺はいつか……医療事故を起こして人様に迷惑をかけてしまうかもしれない。
そう考え出すと恐ろしかった。
そうして、久住は病院薬剤師の道を諦め、製薬会社へMRとして就職したのだった。
……────。
「先生。失礼します」
「あ、久住くん。ごめんなぁ、お待たせして。そこ座って座って」
昼下がり、久住は自身の担当のクリニックを訪れていた。
新薬の降圧剤の発売から一年が過ぎたことに伴い、二週間の処方制限が解除された。
処方数も前年よりぐんと上がり、資材提供や勉強会に呼ばれたりと大忙しだ。
久住は今日、担当エリアである近藤クリニックの近藤医師の元を訪れていた。
クリニックでは内科を掲げているが、開業する前は大学病院で外科をやっていた先生だ。
実家は関西方面らしく、関西弁が時々混ざる。
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