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「……んっ、んぅっ」
びくびくと身体が震える。けれど抵抗は出来ず、七生は乱暴なその口づけに必死に応えていた。壁に追いやられ、顎を両手で挟むように掴まれると、身体を剥がそうにも上手く力が入らない。
舌で歯列をなぞられて、ぞくぞくと背筋が強張った。初めてのキスは麻薬のようで、頭がぼうっとしてくる。自然と、七生の目は涙で滲んでいた。
「き、城島さん……俺」
唇が離れたあと、泣きそうな声で、七生は城島の名前を呼んだ。身体の熱は治まるどころか増すばかりで、初めての経験に、七生は自分でもどうすれば良いのか分からない。
「一、二回出せばマシにはなるはずだ。このまま抱く」
「えっ……でも」
仕方ねえだろ、と城島はベッドまで七生を運ぶと、そこへ押し倒した。
「……お前が煽ったんだろうが。もうやめてやれねえからな」
「……っ!」
ただ、好きで。
そばにいたいって思ってしまって。
ギラギラと目の奥を光らせた城島は、乱暴にキスを繰り返しながら、七生の服を剥ぎ取っていく。
完全に匂いに当てられている城島はまるで獣のようで、その表情に、七生が見ていた優しげな彼はいなかった。ただ“目の前のオメガを襲うアルファ”———そんなふうに変えてしまったのは、他でもない自分のせいだと、七生は思っていた。
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