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両足がぴん、と伸びた。
それは、射精を伴わない絶頂だ。
身体が熱い。息が乱れる。
激しい脱力感で、七生は頭が真っ白になった。
「……はぁ、はぁ、っ、はぁ」
「っ、くそ……」
涙で滲んだ視界には、自分を組み敷いている城島がいる。彼は歯を食いしばり、肩で息をしていた。
お腹の奥の方で、びくびくと城島のものが震えているのを感じながら、七生は薄れゆく意識の中で、ただ願う。
(城島さん、俺ね……)
(城島さんのこと、好きになっちゃったんだ。だから、俺をそばに置いて……お願い、俺のこと……)
「……おれのこ、と。好きに、なっ、て……」
願うだけなら良い。七生は思った。
オメガの自分が、こんなにも本能的にアルファを求めるなんて、思ってはいなかったから。
何度目かの射精のあと、意識をなくした七生の身体を清めると、城島はホテルのフロントへ連絡してくれた。
そこから八神家の使用人が城島の部屋を訪ねたのは十五分後で、部屋には七生のフェロモンの匂いが充満していて、ベータである使用人何名かも、危うく当てられそうになった。
気を失っている七生に、使用人が抑制剤を打ったことで、身体の火照りなどは治まっていった。
———城島の腕には、何十箇所も“噛み跡”が残っていた。
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