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「ま、待って。ちょっと」
「なんで? しねえの?」
やる気満々、といった表情の城島に、七生は流されそうだ。いくら結婚相手といっても、昼間から情事はさすがに七生も躊躇いがある。
首をぶんぶん横に振ると、城島はあからさまにしょんぼりした。
「……んじゃ、キスだけ。させて」
「そ、それなら……良い、です、んっ」
言い切る前に、七生の言葉は城島のキスで消えてしまう。けれどそれは、先程のものより少しだけ乱暴だった。
(これっ……俺、誘われてる……?)
だめ、と肩をぎゅっと掴むけれど、城島はやめようとしない。
キスをしながら、座っていたソファへ押し倒された時、扉を大きく三回ノックされ二人は我に返る。「城島様」と呼ばれると、なんだよと低く呟いて城島は部屋の扉を開けた。
「七生様の衣装の合わせがございますので、ご報告をと」
「ああ、分かった。もう向かわせるから、シャーロットを呼んできてくれ」
「かしこまりました」
ぶすっと城島は頬を軽く膨らませている。どうしたんですかと七生が訊ねると、小さい子どものように拗ねた城島は「はぁー」と大きな溜息を吐いた。
「……なんでもない」
そう、不服そうに告げた時、シャーロットが部屋に入ってきたので、七生はそれ以上、城島に食い下がることが出来なかった。
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