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「七生くん? どないした?」
「……っ、身体、熱い……」
足に力が入らず、七生はその場に蹲った。
(やば、い……きちゃった……)
薬を飲まなくなって三ヶ月ほどが経つ。医者には、城島と婚姻をしてから薬の服用はやめるように勧められていた。
オメガの発情期は、番になる相手との性行為を定期的に行いさえすれば安定する。フェロモンの異常が認められていた七生にとっても、それは良いことなのだけれど。
(最近夜は一緒にいないし、抱かれることもなかったから、かな……)
「……末次、さん、シャーロット、を。呼んできてもらえ、ますか……」
「七生くん、もしかして」
末次の言葉に、七生はこくこくと首を縦に振る。城島家にはアルファが多いため、事故を防ぐためにも早めに抑制剤を打つべきだろう。
呼吸がどんどん荒くなっていく。
身体が熱い———。
じくじくと上がってくる熱が、全身へと回っていく。
(久しぶりだから、かな……結構きついや……)
七生に言われたは良いけれど、末次は一瞬迷っていた。城島家は使用人にもアルファがいるため、こんな状態の七生を一人置いておくことが、して良いことなのか不安になったからだ。
「……ごめん、ちょっと触るよ」
「え……? っ、!」
びくついた七生の腕を自身の首元へ回すと、末次はそのまま軽々と抱き上げた。
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