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美弥side
俺の隣に座った奴の名前は本田紫音(ほんだ しおん)。この学校の1年生だ。そして俺のストーカーでもある。本人は否定しているが。
肩まで伸びている髪を1つに束ねながら紫音は「あっつー」と呟く。
髪を束ね終えた紫音はワイシャツの胸ポケットからメモ帳とボールペンを取り出した。
「んで、何でしたっけ?」
ボールペンを回しながら聞いてくる紫音に流栖が学校に来ていないことを話す。
俺が言ったことを簡潔に纏めてメモ帳に書いた紫音はメモ帳とボールペンを胸ポケットに戻した。
「一応調べてみますけどー、流先輩授業とかあんまり出てないからなー。」
「手がかり何も掴めなかったらお前と関わるのやめるからな。」
煙草に火をつけながら言ってやると、紫音は「うわーそれは勘弁してくださいっす」と言いながら少し笑った。
紫音はなにやら情報屋というものをやっているらしい。遊びなのかどうかも分からないし正直あまり信用はしていないが、このまま流栖が学校に来ないのも…心配だ。一応親友だし。
「美弥先輩って好きなんすか?流先輩のこと。」
「…好きじゃなければ連んでないだろ。」
「あー!いや違う!そっちじゃなくて!恋!恋愛!」
「お前俺がホモだって言いたいのか?」
軽く紫音を睨んでやると紫音が「だって先輩女子苦手じゃないっすかー」と言ってくる。
確かに女子は苦手だ。キャーキャーうるさいし。変に気使わないといけないし。でもだからって男が好きなわけではない。
「でも俺はホモじゃない。」
「ふーん。」
「お前は?俺のこと好きなの?ホモ?」
「やだなー俺は憧れっすよ!尊敬!」
入学式のときにー、と話し始める紫音の言葉を煙草を潰して火を消しながら聞き流す。俺のどこに憧れるのだろうか。全く理解が出来ない。
「はぁ」と溜め息をつくと同時に俺の唇に柔らかいものが当たった。
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