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「…どうしたんですか?」
部屋に入ってきたのは光一で。ベッドの近くで立っている俺を見ながら聞いてくる。
「え、っと…。」
何か良い誤魔化し方はないか、俺は目を泳がせる。
考えている内に光一は俺の目の前まで来ていたようで、俺の肩を強く掴んだ。
そして押される。
ベッドに仰向けで倒れた俺の顔の両端に手を置いた光一は、いつものような笑顔ではなく眉間に皺を寄せながら俺を見つめていた。
「こうい、」
「今日。」
俺の言葉を遮って、固く閉じた口を開けて話し始める。
「今日、聞かれたんです。」
「……。」
「梶さんのこと。」
「……。」
「金髪の1年生ですね。髪は肩まであって、紫音、と名乗っていました。」
紫音。本田紫音。
俺の大事な後輩で美弥にべったりの犬みたいな奴。
そいつが光一に俺のことを聞いたのか。
俺の表情の変化で俺と紫音が関わりがあると気づいた光一は「やっぱり知り合いでしたか」と少し声のトーンを下げて呟いた。
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