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この男が下品な笑みを浮かべて、自分のふくらみの無い胸をわし掴み乳首に針を突き刺す。その瞬間……血玉がふっくらと浮いて、叫びたいぐらいの痛みに悶えている間。杭を打たれる。
「ふは、勃起してる」
男の言うとおり、真夜の股間は痛いぐらいに張り詰めていた。
男が出て行ってしまうと、ベッドとラックしかない部屋は余計にがらんどうになる。ベッドに寝転がって部屋を見渡しているうち、隣の部屋から嬌声が聞こえる。
……ヤメテ……シンジャウ…シンジャウヨォ……
切れ切れに吐き出されるその声は、苦しさに満ちている。悦びから程遠い声の主は、毎回客に恵まれない。
たまに控室という名のロッカールームで顔を合わせるけど、背中や首、足に数多の傷を作っている。顔だけ勘弁してもらっているという男は、真夜よりかわいらしい顔つきをするひ弱な男だった。
のそのそと体を起こして、ラックの上に乗った白い煙草の箱から一本取り出す。きっとあいつが残して行ったものだ。唇に煙草を含み、火を点ける。軽く吐き出してみれば、口腔がすうすうと冷たい。メンソール煙草だ。
ぼんやりと股の間を見つめる。男が出した粘液があふれ出している。内臓が出ているような不快感が、何だか好きだった。手で粘液を取って、口に含む。青臭くて苦い味が広がった。
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