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――学生寮、自室前。
「わざわざ送ってくれてありがとな」
「いえ、お安い御用です。なにか困ったときはいつでも頼ってくださって構いませんからね、全力でサポートさせていただきますので」
そう続ける能義に微笑みかけられ、そこまでしなくてもいいと言えず俺は「わかった」とだけ頷く。
「それは下半身の「じゃあ、俺たちはこれで、また今度な!」
能義の発言に食い付いた岩片がまたなんか妙なことを言い出す前にそうさっと別れを切り出した俺は、扉を開け部屋の中に岩片を押し込んだ。
能義たちと別れ、片付いた自室へと戻ってきた俺たち。
「なんだよ、さっきの恋人とかなんとか」
「ああ、あれな。なに、ハジメもしかして真に受けたのかよ。そんなに嬉しかったのか?」
「んなわけないだろ」
「おっ、ハジメが素で返してくるなんて珍しいな」
岩片はそう可笑しそうに笑う。指摘され、墓穴掘った俺はなにも言わずに岩片から視線を逸らした。
「最初から言っといた方がいいだろ、色々避けになるし」
「お前の余計な一言で友達が出来なくなったらどーすんだよ」
「出来なくていいだろ」
即答。なんでもないように言う岩片を目を向ければ、岩片は口許に笑みを浮かべた。
「ハジメは俺の護衛だけしときゃーいいんだよ。まともな青春しようなんて考えんなよ」
分厚いレンズの奥の目は見えない。
けど、確かに岩片が自分を見ていることだけはわかった。
相変わらずのジャイアニズム。どっから沸いてくるのか自信過剰な岩片に今更呆れはしないが、やはりこうきっぱり俺の青春ない宣言されるとクるものがある。
「ハジメ」
「はいはい、わかりましたって。別に、最初からそんなつもりねーし」
ちょっと嘘吐いた。けどま、思うだけならタダだろ。御主人様がこう言ってちゃ、本当に思うだけになりそうだがな。
転校初日、俺たちは生徒会の四人と知り合った。
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