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鬼畜な兄に奪われた◯◯
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俺は藤ノ木凜(ふじのきりん)、十五歳。
星藍学園高等部の一年だ。
男らしく単刀直入に言おう。
俺は男にモテる。
男子校に通ってるワケでもないのに、なぜかやたらと男が寄ってくる。
確かに昔から女顔とはよく言われたけど、さすがに高一にもなって美人だとか、可愛いだとか…おまけに腰が細くてエロいだなんて言われたら、男としては屈辱でしかない。
寄ってくるのは女子だけで十分…なんて言いたいとこだけど、実は俺その女子もまぁまぁ苦手なんだよな…。
いつも俺にスイーツを差し入れしてくれる女子達に嫌な顔はできねーけど。
まぁ男っつーよりは同類として見られてんだろーけどな。
うわ…自分で言って凹んだ…。
まぁ何はともあれ、多分俺が無類の甘党だって事を知らない奴は一年の中に一人もいない。
一番好きなものはイチゴオレ。女々しいは禁句。
——ガチャ
「ただいまー」
「遅い」
「うわッ…!?なんだよ…近けーよ兄ちゃん…」
「何をしていた?」
えっと…今目の前で超怖えー顔して仁王立ちしてるこの男は、俺の双子の兄の藤ノ木玲(ふじのきれい)。
めちゃくちゃ整った顔してるから、怒った顔も綺麗すぎてそれは恐ろしい。
なんで怒ってんのか知らねーけど、とりあえずドアの真ん前に立ってんのだけはやめてくれよな。心臓に悪いからさ。
「何も答えないとはいい度胸だな。」
「彼女ん家ー」
「彼女だと?そんなものいつできた?俺は聞いてない。」
「だって言ってねーしっ」
なぁ、お前は女子か?
私たち親友なのにどうして言ってくれなかったのー?的な。あの女子的なやりとりがしたいのかよお前は。
「それで…セックスしたのか?」
「……」
いやいや、怖い怖い。
双子の弟に真顔でそーゆー事聞く?普通。
いや、普通じゃないのは重々承知だよ?
馬鹿と天才はなんとやらってよく言うもんな。
「…つかさっさとあがらせろ。シャワー浴びたい」
「答えろ」
「…はぁ。したよ」
「…そうか。それは残念だったな」
「……は?」
おい、何が残念なんだよ?
まさか先を越されて悔しいのか?
いやいやその顔でそれはねーだろ。
いつも女子に囲まれてキャーキャー言われてるじゃんお前。
「おい、さっさとどけ……ッ…!?」
まったく退いてくれそうもない兄ちゃんを押しのけて強行突破しようとした俺の腹に、いきなり強烈なパンチが入った。
マジで殺す気かーとか思いながら、俺の意識はふわーっと遠のいた。
遠のきながら軽く付け足すけど、兄ちゃんは昔から空手やってて力がめちゃくちゃ強…
——かくんっ(主人公が意識を失った音)
「フッ…」
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