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第1章 プロローグ (side:秀真)
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「これなんだ?」
日曜日の朝、俺の家の前に置かれていた巨大な段ボール。
新聞を取りに外に出た俺はその違和感しかない巨大な段ボールを無視することも出来ず辺りを見回した。
しかし、誰もいない。
日曜日の早朝だから不思議でもない。
仕方なく中をのぞくと中には20いくかいかないかの少年と呼ぶには大きすぎ、大人と言うにはあどけなさ過ぎる男が蹲っていた。
「わぁ、面倒」
俺は見なかった事にして家のなかに戻ろうとしたが、その男にアザを見つけて固まった。
「……コイツ怪我してるじゃん」
怪我人を放置は流石に罪悪感がある。
「警察呼んでやるか?」
そんな独り言を言いながら巨大な段ボールの中をもう一度のぞく。
「何か書いてあるな……拾って下さい、大きくなりすぎて飼えなくなりました……はぁ???」
飼えなくなりました?コイツ人間だろ?
やっぱり警察だな。いや、怪我してるなら病院か?
とりあえず、面倒だな。
もう一度視線を男に向ける。
基本的にアザは古いものから新しいものまであって切り傷や火傷までざっと見えるところだけでも多数見られた。
「これヤバくねぇか?」
このまま置いておいて、近所の人に警察に通報されたら俺が事情聴取とか受けることになるのだろうか?
自問自答したあと、俺は巨大な段ボールを何故か家に引きずり込んでいた。
面倒……とりあえずコイツ起きたらどうしたいか聴くか。それまで放置だな。
考えることも面倒で、自分でも驚くほど安易な行動に出た気もしないでもないが。
俺は新しいキズにだけ簡単に薬を塗ってやってそのまま段ボールごと玄関に放置した。
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