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「おまえ、他の時間はどうすんの?」
「んーと、まだ考えてないけどどっかに入れてもらう!」
「じゃあ、オレのとこ来る?」
「お、重いよ真(マコト)……。」
クラスメイトの真が、いきなり俺の後ろから覆いかぶさりながら、会話に入ってきた。
真はノリがよくて、すげえいいヤツ。
「真のグループ入れてくれんの?」
「おぅ。つーか、別に俺と二人でもいいけど?」
「へ?でも他の奴ら……」
「駄目に決まってんだろ。」
真と話していると、今度は隼人が会話に割り込んできた。
「コイツは俺とまわるんだよ。」
「うえ!?いやだから、隼人とまわらない時間を真たちと、」
「はあ?何言ってんの?
俺とお前、一日中一緒だし。」
「はあぁ!?」
自分こそ、急に何言っちゃってんの!?
「さっき隼人、他の時間がどうのって言ってたじゃん。」
「ま、真の言うとおりだよ、隼人一体どうした?」
「何、さとる。
俺と一緒が不満なわけ?」
「!」
そ、そんなわけないじゃんか……!
てか急に名前呼ぶなよ!
普段は"お前"とか"おい、"とかが多いくせに……!
「で、も隼人は阿竹さんとまわるんじゃ……」
「はぁ?ンなこと言ってねえだろ誰も。」
「絶対言った!俺覚えてるもん!」
「"誘われた"としか言ってねえだろ?」
「へ、へりくつ!」
「現に即答で断ってんだよばーか。」
「!」
うーそー!何それ、じゃあ隼人と一日中一緒!?
「と、いうわけだから真は諦めな。」
「えーっ。」
「さとるは俺と二人でここ行くんだよ。」
「!」
縁結びの神社のページをバッと開きながら、隼人は真をシッシッと追い払う。
「わかったよ。あーあ、さとると回りたかったなあ。」
「っ、ありがとな真!」
「いーよいーよ、今度遊びに行こうぜ。」
ひらひらと手を振りながら、真は自分のグループんとこに戻って行った。
「え、隼人、ホントにここ行くの……?」
「たまたま開いたとこがここだったんだよ。」
……そりゃそうか。わざわざ隼人が縁結び選ぶのおかしいもんなあ。
「でもおまえ行きたいんだろ?
ここで決定な。」
「え!?」
「だってここ、折れてるし。」
"ここ"、と指でそのページの角をちょんちょん触りながら、隼人。
他の候補のページと違ってほーんのちょぴっとだけ折られた角に気付いたとか……!!!
「そ、そそそれはドッグイヤーてゆうんだもん!!!」
「は、意味わかんねえ。」
ククッと隼人が笑って、
「マジ飽きねえな。」と俺を見るのを、
俺はぽーっと見つめていることしかできなかった。
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