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75 千尋視点
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「立花」
松丸がやはり声かけてきた。
「松丸昨日の事だけど…」
「俺達別れたから桐原と付き合うのも自由だよ。じゃあお先に」
夕べ大翔から経緯は聞いてたからさほど驚きはしない。でも松丸は別人みたいだった。
明るいムードメーカーみたいな奴がクール?な感じだ。
逆に夕べはパパかなり上機嫌だったし、大翔をかなり気に入ったようだ。
今更付き合えないよ…大翔はお前が好きなんだから。
日曜午前だけだ。
松丸は部員何人かと話ながら帰ってたけどやはり違う。
帰宅すると玄関前に車があった、パパもいるからまた客人かな?
中入ると…えっ大翔?
「お帰りなさい千尋様」
「大翔なんで?」
「私がお招きしたんだよ」
パパが?
「雪哉くんから電話来てお父さんが食事だけでもって言われて、既に車で迎いにまで来てたからさ」
結局4人で昼食になった。
「大翔くんも突然で悪かったね、私も仕事柄忙しいものだから」
「いえ、お招きありがとうございます」
本当はあまり気乗りしてないだろうけどね。
「そうかお父様が…お気の毒にね警察官とはまた立派なご職業だね、家ではどんな方だったのかな?」
パパは凄く悲しそうな顔してた。
お母さんの時は涙一つすら見せなかったのに。
「父は仕事の事は何も話してくれませんでした。
刑事だったとしか聞いたことないです。
母も地検で検察官をやってます。
でも家では凄く優しくていい父でした。いつも
《優しく思いやりのある人間になりなさい》が口癖で父の教えの一つでした。」
パパは笑顔で大翔の顔ばかり見てる。
それも見とれてるみたいな。好みなのかな?
それにしても大翔もお父さん亡くしてたんだ…
「素敵な話だ。可愛い千尋と仲良くしてやってくれ、君らの出会いは運命だと私は思ってる」
「えっ?まぁ…はい仲良くはさせてもらいます」
食後大翔は車で送っていった。相澤が運転手。
「またね千尋」
「ああじゃあな、本当にごめんな俺のせいで」
「悪いのは俺だよ、千尋は気にしないでね」
もうちょっと一緒に居たかったけど仕方ない…
長居させない方がいい、我慢出来なくなるから…
「千尋いい人見つけたな、彼とのエッチはどうだった、気持ちよかったかい?」
「はい、大きいけど癖になりそうな快感だったんだ。パパなんで大翔にはあんな優しいの?」
「フフ、千尋はやはりパパの子だ。
彼は似てるんだ、パパがずっと愛した人にね」
指輪を触れながら言った。
えっ?パパは男性の恋人がいたんだ?
どんな彼氏だったんだろう…
お母さんと政略結婚のせいで別れたとか?
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