メンズ地下アイドルのぽよ（17）は、ライブの公演終わりにシーシャバーに足を運ぶ。

その日だけプロジェクターに映される映画目当てにやってきた。ふと、遠く離れた席の客の表情が透明な硝子に映った。外は真っ暗で、硝子は鏡のように男の表情を映していた。映画が終わったエンドロールで男は手を合わせていた。不思議だと思った。映画のエンドロールで祈りを捧げる人なんていないと思ったから。

映画にすっかり夢中になり、気分がよくなったぽよは、その男に声をかけてしまう。この男は映画好きなのかと思い、警戒心を薄くしたまま話をしていると、男との問答に耐えきれず、男の着ていたズボンに吐いてしまった。男は769万円したというそのズボンの弁償を求めてきた。

そうしてお金以外に男がぽよに与えた条件。

『うちの事務所のオーディションを受けること』

ぽよの新しい人生が幕を開けました。

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世界で最も美しい顔第4位のアイドル×承認欲求肉もやし通年日陰アイドル〝美を見ることは生を見出すということ〟


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※ ｢、、、。｣など、現代の文法、言語表現として小説にも取り入れています。
※この作品はフィクションです。