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絶頂 -5- (※拘束、暴力、尿道責め表現あり)
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室内で最初に目に飛び込んできたものを確認した瞬間、櫻井は身体の体毛一本一本が逆立つ寒気を味わった。
目隠しに鼻フック、それに枷で大きく口を開かされた中から飛び出た舌。それが人の頭部であるのは確かだが、あまりに装飾が過多で一瞬それを頭とは認識できなかった。
胴体の方も革の拘束具で亀甲型に縛られているが、それより目を引くのがそそり起つペニスの方だ。
彼のペニスの先から、金属の棒のようなものが飛び出している。それは以前に、櫻井がアナルに挿入されたものよりも太いようだった。付け根にも何か、黒いバンドのようなものをしているだろうか。
彼はベッドに寝そべる男、黒宮の股間の上にしゃがみこんでいる。未だ黒宮と繋がったままの憐れな男の姿に、これから我が身に起こることを予感し、櫻井は身体を小刻みに震えさせた。
そしてその男が、恐らく櫻井が予想した通りの人物であるということが、何よりの恐怖だ。
「へぇー、今日だったんだ」
黒宮はのんびりと体を起こして、視線で櫻井を捕えた。櫻井は乱れる呼吸を抑えながら、その瞳をしっかり見据えることとした。
「勝手ながら、連絡は不要かと思いそのままお連れしました」
「うん、問題ないよ。ちょっと待ってね、香月くんだけすぐ下ろすから」
香月、やはり香月麗二だ。
実際、黒宮が身体という手段を取って香月を手懐けているところまでは想像に難くなかった。しかし、まさかこれほどまでに支配的かつ、痛ましい方法だなんて。
「ぇ゛あ゛ああぁーーーっ!」
悲痛な悲鳴に櫻井はビクッと震えた。香月のペニスを締めていたバンドが取り払われたあとに、尿道に刺さっていた棒が乱暴に抜かれたのだ。
「うあ゛ぁ……」
くぐもった声をあげながら、ユラリと香月の身体が背中向きに倒れる。真上より少し香月向きに傾いたペニスから一回、二回と、精液が迸った。
零れたペニスは香月の身体の上にすべて零れ、それから身体を伝いベッドにも流れていった。
「早くどけ」
精根尽き果てたように動かなかった香月が、黒宮の一言で跳ね起きて、急いで黒宮から離れる。
その際に彼の尻からズルリと黒宮のものが出てくる様子から、櫻井は目を背けられなかった。
黒宮のペニスは、武上のモノほどのインパクトはないかもしれない。ただしその長さとカリ首の大きさが、人の身体を抉る禍々しい凶器のように櫻井には錯覚された。
「さて……久しぶりだってのに悪いね、こんな恰好で」
黒宮の視線が再び櫻井に戻ったが、櫻井は返事ができなかった。声を出そうとはしたが、思ったよりも口の中が乾いていてうまく声が出なかった。
黒宮は戸惑うように泳ぐ櫻井の目の動きだけ確認した後、香月を手招きした。目が隠されているのに分かるのだろうか、後ろ手に縛られた香月は足腰でベッドの上を這い、枕元まで辿り着いた。
香月の顔を覆っていた拘束具が下から順に外されていく。涎や鼻水、涙でベトベトになり、虚ろに瞳を濁らせても、なお美しい香月の顔が櫻井の前に晒された。
「櫻井くんさ、俺とセックスしたかったの?」
黒宮は櫻井に問いかけながら、香月の腕の拘束を解いた。香月の腕は身体の横でダランと垂れ下がり、手の甲がベッドに落ちていく。
「……期待はしてます」
櫻井は唾液をめいっぱい集めて唇を湿らせ答えた。
「それは香月くんを見た上での答え?」
黒宮の指がベッド奥に振られる。香月はその動きだけで、櫻井達とは反対側からベッドを下りた。
ベッド越しに香月の胸から上が覗いているのがシュールで、櫻井はわずかに滑稽さを感じたが、香月の瞳と一瞬目が合ったらそんな印象も萎えた。
「いや……そこまでされるのは怖いです」
「あはは、さすがのお前もそうか。分かったよ、別に櫻井くんには元々こんなことする気ないし、今日はセックス自体する気もないし」
その言葉に櫻井は少し拍子抜けしたが、それでも安堵が胸に広がった。
「じゃあ、服脱いで」
「……ん?」
油断していたために、櫻井はあからさまに怪訝な声を出してしまった。
「嫌なの?」
「や……嫌というより、つい1つ前の言葉と矛盾してませんか」
「してないしてない。セックスはしないけど、身体はいじるつもりだもん」
「……はぁ」
この人も大概、わけの分からない人だ。
櫻井はそれを再認識してから、ネクタイをほどき始めた。
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