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開発 -2-(異物挿入)
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櫻井の部屋は客人が来ることを想定していない。通路となる場所以外は、洗濯物とコンビニ弁当のゴミとで床が埋もれている。
コーヒーはあるが客人用のマグカップは無いし、ミルクも、砂糖すらも常備していない。
そのため櫻井は仕事終わりに2人を送り届けたあと、1時間以内で買い出しと部屋の片づけをしなければいけなかった。
衣服を丸めてタンスに押し込み、ゴミを袋に放り込んでアパートの収集所に捨てるところまではできた。
しかし買ってきたカップを洗おうとした直前に、玄関のベルが鳴ってしまった。洗い場そばのデジタル時計に示された数字は、指定した時間の5秒前だ。
櫻井は小走りで玄関まで向かい、その勢いのままドアを押し開けたが、武上が立っていたのはドアがぶつかるギリギリの位置だった。
それでも武上は微動だにせず「お邪魔します」と呟いた。
「どうも。すいません、お茶の準備がまだですが上がって……」
「お構いなく。本日のことについて説明することがあります」
こちらの流れを無視する姿勢に若干の苛立ちを感じたが、「まぁとりあえず、あがってからでも」と愛想笑いは浮かべてみた。
「失礼します」
やっと敷居を跨いだところで、武上がやたらと大きな紙袋を抱えていることに気が付いた。
「本日の手順については随時説明を行い、許可を頂けるか確認を行います」
靴を脱ぎながら、武上はいつもの淡々とした調子で説明を始めた。
「許可される場合にも拒否される場合にも、それぞれ出来る限り具体的な理由を述べていただきたいと思っています。浴室に案内していただいてよろしいでしょうか」
「……構いませんよ、拒否する理由はありません」
「ありがとうございます」
先導する櫻井の後ろで、武上は宣言通りこれからの手順の説明を始めた。
「開発は肛門から始める予定で、1時間お時間を頂戴いたします。俺の中指を付け根まで挿入できるようになることが本日の目標です。それ以降は指定された時間まで乳首の開発を行う予定でいます。よろしいでしょうか」
まるで風俗のシステム説明のようだ。
「はい、やることはお任せします」
「一部始終は録画して黒宮に……」
「録画!?」
はいはい頷いて聞いているだけのつもりでいた櫻井だったが、録画の言葉に立ち止まって問い直した。
「拒否しますか」
「……記録を残されるのは不安があるので、遠慮したいです」
「了解しました。それでは録画、録音、その他一切記録を残す行為は行いません」
「助かります……ついでにここが風呂場です」
櫻井はぎこちない動きで風呂場を手で示した。段々機械と会話しているような気分になって、疲れが出始めた。
「それでは全裸になって洗い場に仰向けになっていただきます、よろしいでしょうか」
「構いませんが、狭いんで、足曲げなきゃ入りきれないですよ」
「では、そのようにお願いします」
「はい」
櫻井が服を脱ぐ間、武上は紙袋から何やらボトルや棒状のものを出していた。中をチラッと見たが、紙袋の大きさはビデオカメラと三脚が原因であったようだ。
全裸になった櫻井は風呂場の床に背中を付け、足が全部入り切るように膝を曲げた。大胆に開きこそしないが、別に閉じることもしなかったので、入り口の武上からは局部が丸見えだろう。
武上は着ていたスーツを縦半分に畳み、「失礼します」とそばにあった洗濯機のふちに掛けた。続いてワイシャツを肘のところまでまくり、スラックスもすねのところまでたくしあげ、靴下を脱いで風呂場に上がった。
シルエットで大方想像は付いていたが、腕も足も筋肉質でたくましい。押さえこまれたらおそらく抵抗はできないだろう。
櫻井は視線を下に向けると、まだ大人しいペニスの向こうで股間を覗きこむようにしゃがむ武上が見えた。左手には先ほどのボトルを持っている。
「膝を持ち上げて、よく開いていただけますか」
「こうですか?」
櫻井は膝の裏に手を入れ、壁と浴槽の間ギリギリまで足を開いた。所謂M字開脚の姿勢だ。
「結構です。それでは肛門にローションを垂らし、指で撫でて馴染ませます。よろしいでしょうか」
「どうぞ。えーと……特に断る理由がないので」
「了解しました」
視線を下に向けるのが疲れたので、天井を見上げた時だった。
「んっ」
尻の広い範囲に人の熱と肌触り、それにヌルヌルした感触が生まれた。武上の掌を当てられたようである。
何度か尻を撫でまわすと一度掌は離れ、今度は指先がアナルをクルクルと撫でてきた。櫻井は反射的に尻の穴をすぼめてしまった。
「感想がある場合は自由に述べていただきたいのですが、よろしいでしょうか」
「自由でいいなら」
「構いません」
「とりあえず、今はくすぐったいです」
「分かりました」
武上の指が離れ、今度は妙な形をした橙色のシリコン棒を取り上げた。女性の小指くらいの細さで先端は丸く、持ち手の近くにつばが付いている。全部すっぽりと入ることはなさそうだ。
「こちらにローションをかけて挿入を試みます、よろしいでしょうか」
「はい……断る理由がないときは、返事だけじゃだめですか?」
「構いません、それでは挿入します」
武上の言葉と共に、それの先端が尻にツンと当てられた。
「うっ……」
肛門が張るように感じた。入り口の肉が内側に巻き込まれながら、強制的に開かされる。
それからズルズルっと、思ったよりも勢いよく、そのおもちゃは中に侵入してきた。腹の中にゴロっとしたようなものを感じた。
「奥まで入りました」
「はい……」
武上の視線が不意にこちらに向き、櫻井は瞬きを挟んで見つめ返した。
「黒宮から、今の感想を聞くように言われています。お聞かせ願いますか」
「感想?」
櫻井は眉をしかめて聞き返した。武上は「はい」と頷く。
櫻井は眉間に皺を寄せたまま数秒宙を仰ぎ、武上の方に向き直った。
「まぁ、入ってるなぁって気持ちですよ」
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