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いきなり直接声をかけてきた
爽やかな生徒。
僕の前の席らしい。
「君、期待の外部新入生でしょ?
なんで生徒会バッジ付けてるの?親戚とか?関係者?」
なんだか一気に質問してくるなぁ。
周りの生徒も気になっていたようで
よくぞ聞いてくれた!とでもいわんばかりの
期待の眼差しで静まり返った。
やめてよ。
目立ちたくないんだから。
「えっと…」
少し迷惑そうに目の前の男を見た。
「あ、おれ市原 徹(いちはら とおる)
前後の席だし仲良くしよー!」
「僕は…橘 湊音。」
仲良くしよー!には返事をしなかった。
友情なんて僕には不要だから。
「で?」
で?と言われましても。
「えっと…このバッジはくま先ぱ…
有間先輩がくれたもので
生徒会バッジ?ってのはよくわからないんだけど
昨日来たばかりで生徒会とも関わりないし。」
「えー!あ…まぁ昨日来たばかりなら
知らなくて当たり前か。
その有間先輩って人が生徒会なんだよ。
生徒会の書記。」
くま先輩、生徒会だったんだ。
今朝も向かったのは個人の2年の部屋だから
生徒会とは気づかなかった。
「このバッジにはなんの意味が?」
「そのバッジを付けてると
その生徒会役員に気に入られてるよーって印になる。
つまり湊音は書記様に気に入られてるってこと。」
えぇ…。
たかがコーヒー牛乳奢っただけで
こんな面倒な事になるの…?
「早急に返してこなければ!」
「ははっ湊音って面白いんだね。」
「?」
「普通はみんな欲しがるよ。そのバッジ。」
え、なんで?
「そのバッジはねー。
生徒会から特別1名だけそれぞれの役員から
気に入られた人が渡されるバッジでね。
役員によっても違うんだけど
そのバッジによって貰える恩恵があるんだよ。」
特に生徒会長のバッジの特典は凄いらしく
みんなそれを望むが
ここ2年ではまだ1名もバッジ貰えた人は居ないらしい。
んー。
平和に暮らせたら
バッジとか要らないんだけどなぁ。
やっぱ今日中に返してこよう。
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