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お昼ご飯も食べ
少し時間が空いたので
中庭で休みに来た。
しっかり手入れされてる中庭は
凄く心地いい場所だった。
「ねぇ!ちょっと!!」
せっかく心地よく休んでたのに、なに??
「あなた、エメ様とはどんな関係なの!」
エメ様??
僕と同じくらいの生徒が3人声をかけてきた。
なんだ、同じくらいの身長もいるじゃん!
誰だよ、チビって言ったやつ。
確かに目の前の3人も小さいけど
僕よりすこーしだけ、すこーーーしだけ
背は高いけど…。
あぁ、言ってて虚しい。
「ちょっと!聞いてるの?」
なんだかヒステリックだなぁ。
仕草も相まってまるで女の子みたいだ。
「えーっと、なんだっけ?エメ様?誰??」
「きぃー!!!エメ様を知らない分際でなの!」
知らない分際でとか言われても…。
「仕方ないわ。今日来たばかりでしょ?」
正確には昨日ですけどね!
「その!襟元にあるエメラルドのバッジ!
エメ様。生徒会書記の有間 優様のでしょ!!」
あぁ、エメラルドだからエメ様。
じゃあ他の役員はルビーとかサファイヤとかなのかな?
生徒会長はダイヤモンドだね!きっと!!
「えっと…確かにこれは
くま先ぱ…有間先輩から頂いたものだけど
意図してないというか、欲しかった訳では無いというか…」
「!?あなた何様!?
エメ様からそのバッジを頂いておいて
欲しかったわけじゃない!?」
おいおい…なんて言って欲しいんだ。
欲しかったから貰いましたなんて言ったら
それはそれでまた言ってくるでしょ。
「えっとだからお返ししようと思ってたんだけど
本人が受け取ってくれなくて…」
鑑定士ではないから
わからないけど
多分これ本物だし
無くしたり取られたりしても怖いから
付けていたくないんだけど…。
もちろん捨てたり売ったりって訳にも行かないし。
「欲しくても頂けない子もいるのに
今日来たばかりのあなたに簡単に取られるなんて!」
まぁ、そうだよねー。
昨日今日の僕が持ってるのも
嫌だよねー。
そんなに要らないなら僕に頂戴!
そう言って手を伸ばしてきた生徒を
避けようとしたその時。
「みぃーちゃった。」
少し遠くから愉快な声が聞こえてきた。
「ジスト様!!」
ジスト様ぁ??
「まず1つ。人のものを盗ってはいけません。
ままに習わなかったぁ?」
愉快そうに話しているチャラそうな男。
先程までヒステリックを起こしていた
3人の生徒は下を向いていた。
「2つめ。君たちの大好きなエメ様。
お気に入りの子にあげたものを他人が持ってたら
エメ様も悲しむんじゃないかなぁ?」
次々発せられる言葉に
震え出した3人組。
「最後に3つめ。生徒会が必死になって
新規外部新入生を迎えていたのに
その大切な外部新入生を虐めてるってのは
生徒会に楯突くって事でいいのかぁ!おい。」
先程までのおちゃらけた話し方とは違い
怒鳴った男についに3人組は泣き出してしまった。
「あの…僕そんな虐められてないですし…」
「新入生ちゃんもこう言ってくれてるから
今はとりあえずお咎め無しにしておくよ。今はね。
さっさとどっかいってくんない?」
そう言われると3人組は
颯爽と走り去っていった。
「あ、あとで生徒会からの通告
たのしみにしててねーん!」
最初の愉快な話し方で
3人組へ叫んで伝えた。
僕も今のうちに逃げちゃ…。
「ごめんねぇ。脅かすつもりはなかったんだけど。
大丈夫だった?もう怖くないよー。」
そう言って男は僕の手を引き
あろうことか抱きしめてきた。
「えーっと。
とりあえず離して貰えますか?」
「おっと。これは新鮮な反応。
そうだよねー外部からきてるもんね。
こんな腐った環境じゃないからまともな反応か。」
離してと伝えると
ぱっと離れてくれるだけ
奇行な人かと思えば理解ある人なのだろうか。
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