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約束をしていた土曜日。
「那央ー!こっち!!」
「ハチ。
付き合ってくれてありがとう。
でもなぜ僕は今日こんな格好を?」
ハチが指定してきたのは
「女の子の格好で来て。」
前にもあった。
ふざけて僕に女の子の服を着せたことを。
「俺も寂しいわけですよ。
ひと夏の恋もないわけで。
だから那央に彼女になってもらって
デート気分味わいたいなぁ…と。」
僕の用事に付き合ってもらってるし
いつも色々助けて貰ってるから
たまにはと思ったけど
なんだか今すぐ脱ぎたくなってきた…。
徹にはお菓子と。
オシャレな柊先輩には
ヘアアクセサリーを。
男が男にアクセサリーって変かな。
くま先輩には…これでしょ。
笑いを堪えながらレジに並んだ。
「無事買えたー?」
「ばっちり!ありがとう。」
「どういたしましてー。
那央の高校って男子校だよね?
…なんか男に送るものあんまないような…」
お菓子は置いといて
ヘアアクセサリーと
くま先輩へのお土産は
確かに女子向けかもしれない。
「お世話になってる先輩にね。
それぞれピッタリだなと思って。」
ハチは不審がりながらも
荷物を持ってくれた。
「あ、いーよ。」
「いーの。今日俺は彼氏ですから!
周りからも女の子に荷物持たせる男って
思われたくないし、俺の顔立ててよ。」
丁寧にウィッグまで用意されて
悲しいことに背が低い僕は
慣れないヒールなんて履いて
長時間歩ける訳もなく
見た目は完全に女の子だ。
記念に、とプリクラを誘われたが
断固として拒否した。
「大丈夫?疲れてない?」
「疲れては無いけど
ウィッグが蒸れる。暑い。」
「はははっ。じゃあいつものとこ行こっか。」
まさか。
そのまさかだった。
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