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部屋の中には
気を失ってる湊音と
優しく頬を撫でる奏斗の姿があった。
「てめぇ…。那央になにをした。」
「兄さん…やめてよ。那央が起きちゃう。」
「出ろ。」
湊音を起こさないよう
部屋から出るよう催促した。
流石にここで湊音を起こしたくない奏斗は
志生の言葉に従う。
寮の応接室に向かう。
他の奴らも着いてくる。
ハチは志生がなんかあった時に止めてもらえるよう
そばにいてもらった。
「…はは。兄さんもダメでしょ
約束破っちゃ。」
「あいつは関係ねぇだろ。
あの件はあいつは悪くねぇ。」
「兄さんまでそんなこと言って
那央に毒されすぎだろ。」
「俺と那央が会わないでいたのは
お前に怯えてたとかじゃねぇ。
俺はお前が怖くねぇよ。
…でもお前は俺じゃなくアイツに手を出すだろ。
アイツを傷つけるのが怖ぇんだよ。」
「兄さんだってあいつに傷つけられただろ。」
「あいつに、じゃねぇだろ。
それにこの傷はあいつを守ってできた傷だ。」
もうなんともない古傷が傷んだ気がした。
志生と奏斗が睨み合ってる中
息を切らした生徒が1人。
「おい!み、湊音が…」
その言葉にその場にいる全員が振り返る。
そこには息を切らした徹がいた。
「湊音が……いねぇ。」
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