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元警察の犬の計画は現役の警察にことごとく崩される 7
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――数日後。というかあのエクレアの日から毎日、ミナギは俺の仕事に同行している。何度も「お前は俺の甥っ子、一般市民だ」って言っても、ミナギには右から左のようだ。
「ねぇねぇ課長、毎日連れてきて大丈夫なんですか?さすがに、皆が気を使って集中できてませんよ」
ミナギを気に入っていた若い女性の部下が、そう言って俺に飴ちゃんを持たせた。いや、持たせるなら俺じゃなくてミナギだろ。
俺がミナギを連れて出勤するなり、デスクの引き出しを開けてお菓子を用意。黄色い声で叫びながらミナギに抱き着いて、何回「可愛い」を連呼したのか。
挨拶代わりにお菓子を与え、散々可愛がっていたが。ミナギが彼女のもとを離れてしまうと、不安そうな顔をして俺のところにやってきたというわけだ。
で、そのミナギは。デスクで、後輩の指導のための書類や自分の失敗の直しに追いやられている腰抜けの同僚の隣。
若い女性の部下にもらったチョコを「頭から湯気が出てるよ。はい、糖分補給ね」と、問答無用にポカンと開いていた腰抜けの同僚の口に放り込んだ。
何か楽しそうに話をしているようだが。忘れてねぇか?ここは、警察署だぞ。
さすがに毎日来られると、俺も部下達も仕事にならない。ミナギは一般市民。知られてはならないことがたくさんある。つまり、邪魔だ。
「ミナギ。こいつと話をしたいだけならオフの時に電話かRAINにしとけよ、俺もこいつも仕事してんだ。お前も、こいつは小さいガキじゃねぇんだ。叱ってやれ」
「言い方がキツイですよ、課長。あと顔も怖い。すみません、誰かに相談されるなんて嬉しくてつい。ミナギ君の恋を応援してるよ。でも、今度からはRAINでね」
「相談?ミナギの、恋……?」
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