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瀬崎くん
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「おー、木枯。ありがとう、ずっと日本史の間付き合ってくれてて。起きてられたわ」
日本史が終わってそう微笑んだ瀬崎くん。
瀬崎くんは、活発で暇さえあればサッカーしている人、なんだけど部活には入ってないらしい。縛られたくない、だそうだ。こんな話も、さっきの手紙回しで知ったこと。
「こちらこそー、話してないと絶対寝たからね。」
「木枯とは話したことなかったけど、勇気出して手紙渡してよかった」
「え、そんなに僕話しかけづらいかな」
「や、なんつーかいつも倉持と一緒だったじゃん?最近フラッフラしてるけど木枯。」
なんて笑ってた。
まあ確かにべったりねっちょりでしたけど。
日向なしでは生きていけませんでしたけど。
もしかしたら、日向はずっと俺から解放されたいとか、思ってたのかも。あの時俺に手を差し伸べなければって、後悔していたのかも。
「まあね、そうかもしれない。」
「木枯がよかったらだけど、仲良くさせてよ」
「え、日向と?」
「はは、違うよ。お前と」
…今まで話したこともなかったのに、なんか話せるって不思議だし、なんかこそばゆい。
素直に、嬉しいなと思った。いいのかな、とも。
「いいに決まってる」
なんて返して微笑んだ。
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